うつ病の落ち込みから回復、気力が出る
うつ病/49歳・女性・主婦/身長156cm・体重55kg
◆症状の経過
元来、からだが細く、生理不順、めまい、頭痛、不安感が強い傾向があり、筋枝で眼が疲れやすい状態であった。28歳時、生理痛や疲労感が強くなったため、両親の勧めで当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
治療用カーボンは3001-4008番を使用し、両足裏部⑦・両膝部②・腰部⑥(以上集光器使用せず)・左下腹部㉓背正中部㉘(以上1号集光器使用)各10分程度の照射を続け、半年ぐらいで体調はよくなった。
39歳時、疲労が重なって不眠症となり、膀胱炎も併発したために、再び当所(光線研究所付属診療所)を受診した。治療用カーボンは3001-4008番を使用し、両足首部①・両膝部②・腰部⑥(以上集光器使用せず)各 10分間、左右下腹部㉓㉔・後頭部③(以上1号集光器使用)各5分間の照射で、症状は改善した。49歳時、更年期になってから不眠症が強くなり、薬剤だけでは不安になり、三度当所を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3002-5000番を使用し、両足裏部⑦・両膝部②・腰部⑥各10分間・両足首部①(以上集光器使用せず)・背正中部㉘、後頭部③(以上1号集光器使用)・前額部⑮(2号集光器使用)各5分間照射。
◆治療の経過
受診時は、自分の子どもの病気、姉妹の家庭問題を心配して、神経がすり減った状態で、何もする気力がなく、睡眠剤を服用しても熟睡感がなかった。光線治療は自宅で毎日行い、足の冷えが強いので、両足裏部⑦は温まるまで(40~50分間)照射した。
治療3ヵ月ごろから食欲、便通がよくなり、治療半年で足の冷えも解消し、顔に表情が出るようになってきた。治療1年後の現在(50歳)いろいろ心配事があるにもかかわらず、気力が出て少しずつ元気になってきている。
◆コメント
うつ病は、熱エネルギー不足に陥っている傾向が強いので、からだに不足した熱エネルギーを補い、よく睡眠をとれるようにすることが重要である。
本治験例も光線治療により睡眠が改善され、気力が出て、元気になってきた。
●血圧(mmHg)
104/71(うつ病受診時)→ 102/64(半年後)→ 104/68(1年後)
●足裏温(℃)
右:28.7(うつ病受診時)→ 30.0(半年後)→ 31.1(1年後)
左:28.9(うつ病受診時)→ 30.1(半年後)→ 31.5(1年後)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著