
女性の更年期障害に対する可視総合光線療法 2
■可視総合光線療法
40歳代後半から急激に分泌が減少するエストロゲンは、残念ながら光線療法や現在の医療では減少を止めることは難しいといえます。しかし光線療法の光と熱エネルギーで全身の血液循環を良好にし、新陳代謝を高め交感神経の過緊張を緩和し、自律神経の安定を図ることで更年期障害の諸症状を軽減します。日々体調良く過ごすことが期待できます。光線照射で足元をしっかりと温めることで上半身のほてり、のぼせが落ち着き、睡眠の質の向上、便通改善、関節痛緩和、副交感神経の活動が優位な状態維持でイライラや不安感の解消にも寄与します。更年期障害に悩む女性にとり、本光線療法は心強い味方となります。
閉経後、卵巣からのエストロゲンの分泌は停止しますが、副腎からアンドロゲンという男性ホルモンが分泌され、脂肪組織などに存在しているアロマターゼという酵素の働きにより、少量のエストロゲンがつくられます。しかし閉経後の約1/10の量になるといわれています。この状態でその後の人生の健康を維持しなければなりません。光線療法による微量の紫外線照射は体内でビタミンD産生を促します。このビタミンDは材料としてコレステロールの一種から産生されるため余分なコレステロールを抑える働きがあります。この他にもビタミンDは、カルシウム代謝是正や一酸化窒素(NO)産生を促し血管の弾力性を保津陽にも働きかけます。また、光線療法の可視線により神経伝達物質セロトニンの分泌促進や、自律神経のバランスを整え精神を安定させ、赤色光や近赤外線による熱エネルギーでコラーゲンの生成も促します。光線療法は前述のエストロゲンの様々な働きを補うことが期待でき、更年期後の健康もしっかりとサポートします。
◆治療用カーボン
3001-5000番、3002-5000番、3001-4008番、1000-3001番、1000-3002番など使用。
◆照射部位・照射時間
両足裏部⑦・両足首部①・両膝部②・腹部⑤・腰部⑥(以上集光器使用せず)、後頭部③(1号集光器使用)、左右咽喉部④(2号集光器使用)を各5~10分間照射。この他に困っている症状に対して照射部位を適宜追加。
※ホットフラッシュ症状が強く③④の照射が不快な場合は、無理せず下半身の照射を中心に行うと良い。
※病院治療(ホルモン補充療法、漢方薬、内服薬など)との併用は問題ない。