
高齢者に多い四大骨折に対する可視総合光線療法 2
●ビタミンDレベルが充足していると高齢女性の四肢および脊椎骨折の発生率が低下する(日本の研究2011年)
地域高齢者をを対象とした骨粗鬆症性骨折(四肢または症候性骨折)について、血中ビタミンD濃度と骨折の発生率の関連を検討した。結果、血中ビタミンD濃度が19.1ng/ml未満の群、23.3-28.3ng/mlの群の2群は28.4ng/以上の群に比べ骨折リスクは2.8倍高かった。日常生活で血中ビタミンDレベルを光線照射や日光浴、サプリ服用などで充足させておくことが骨折(骨密度低下)の予防になることが示された。
別の日本の研究2009年では閉経後の女性に食事以外にカルシウム500mg/日を服用すると2年後の腰椎骨密度の低下がプラセボ群より小さいことが明らかになり、骨密度の維持、低下予防にカルシウム摂取が重要であることが示された。
◆治療用カーボン
3001-5000番、3001-4008番、1000-3001番、3000-5000番など使用。
◆照射部位及び時間
全身照射として、両足裏部⑦・両足首部①・両膝部②(以上集光器使用せず)各5~10分間、腹部⑤・腰部⑥(以上集光器使用せず)各5分間。
局所照射として、後頭部③、背正中部㉘・肩甲骨間部⑫・左右下腹部㉓㉔(以上1号集光器使用)各5分間、左右咽喉部④(2号集光器使用)各5分間照射。
骨折部は、1号または2号集光器を使用して10~20分間照射。患部は多方向から照射することもある。なお、骨折は炎症を伴うので治療初期は陽性反応が出ることがある。反応が出る場合は患部への照射を控えるか、照射距離を集光器の先端から30~40㎝話して遠目から照射。
【注意】
骨折は外科的な治療が必要なことが多い疾患です。骨折の状況を確認するには整形外科などの診察、検査が必要になります。
光線研究 第649号 令和7年4月1日 一般財団法人 光線研究所