過労に対する可視総合光線療法

=巣状分節性糸球体硬化症、肝数値高値=

 一般財団法人 光線研究所 研究員 新井悠介

 気づかないうちに蓄積した疲労(過労)は、重大な病気を引き起こすことがあります。可視総合光線療法は、連続フルスペクトル光線による優れた血液循環作用が細胞ストレスを軽減し、また、疲労回復にも寄与します。今回は、医学的に難治性とされる腎臓の病気(巣状分節性糸球体硬化症)と、原因不明の肝数値の異常高値が、本光線療法で日々の疲労回復に努めることで、良好な経過となった症例を紹介します。

■疲労 

 疲労、痛み、発熱は、生体の3大アラームと言われ、体を健常に保つ上で最も重要な生体信号といえます。発熱や痛みや同様に、疲労も適切に対処せず放置すると様々な病気に繋がります。当財団創始者の故黒田保次郎先生は「一切の病気になる原因は、体力減にある。恐ろしい伝染病にしても体力の衰えた者が先に伝染する。成人病の様に中年に多く罹患するものは過労(疲労の集積)で疲れたならばその疲れを完全に癒した上で仕事をするようにしないからである」(『病気にならぬ光線』現在廃版)と疲労の蓄積が万病の元であると説いています。

■疲労と疲労感のメカニズム

 家事や仕事など心身への様々な負荷によって、疲労因子(リン酸化eIF2α)が生じます。この疲労因子が炎症性サイトカインを作ることによって「疲労感」を生み、私たちは疲れたと感じます。同時に疲労因子は、細胞のエネルギーを低下させ体のダメージである「疲労」を引き起こします。

■ストレスが疲労を隠す

 人体は心身への負荷(ストレス源)に対して脳が反応し、内分泌系・自律神経系を介して副腎から2つのホルモンを分泌して対応します(ストレス応答)。コルチゾールとホルモンが抗炎症性を発揮して疲労感を抑えます。アドレナリン産生により活力が生み出されます。仕事や勉強が辛くても頑張れるのは主にこの2つのホルモンによるものです。疲労は、通常、睡眠など休息すれば回復します。しかし、忙しくてストレスが大きい状態が続くと疲労感が抑制されて、休息が足りなくなり、疲労の蓄積に繋がります。結果、疲労因子が体内に蓄積すると細胞機能が衰えて、それぞれの人により負担が大きくかかる臓器の機能低下や障害へと繋がります。

『光線研究 第637号』令和年4月1日発行 一般社団法人 光線研究所

馬込沢うえだ鍼灸院

kiichiro2
  • 船橋市馬込沢で鍼灸院・光線療法院をやってます。
    慢性疾患をよくするためには、
    自己のもつ治癒力を高めることが非常に重要です。
    このブログでは主に光線療法について、
    日光を浴びることの重要性について綴っていきます。

体調不良・疲労感・健康管理・長寿維持