大腿骨骨折術後の痛み、足の冷えが治癒

【治験症例 9】

 左大腿骨骨折

 80歳・女性・主婦/身長150cm・体重40kg

◆症状の経過

 32歳時、広島で被爆してから光線治療を始めた。

 以前から当付属診療所(光線研究所付属診療所)をときどき受診して指導を受け、特別大きな異常はなく経過していた。79歳時、転倒して左大腿骨を骨折し、病院に入院して手術を受けた。

 術後は足の冷えが強くなり、左股関節や下肢に痛みが現れ、歩行には杖が必要な状況であったので、久々に当所を受診した。

◆光線治療

 3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部⑦・両足首部①・左下腹部㉓・左臀部⑭各10分間、両膝部②・腓腹筋部㉙・後大腿部㉚・右下腹部㉔・腰部⑥・後頭部③各5分間照射。⑦①②㉙㉚は集光器使用せず、⑭㉓㉔③は1号集光器使用。

◆治療の経過

 以前は左膝が痛むことが多かったが、今回は負担がかかっていた右膝が痛むようになった。膝痛のため正座ができず、階段の昇降がかなりつらい状況であった。そのため、毎日しっかり自宅で光線治療を行った。

 治療3ヵ月で膝痛は楽になって、治療半年で正座ができるようになった。同時に、こむら返りも出ることがなくなった。

 63歳時に夫が亡くなり、現在はひとり暮らしなので、海外旅行によくでかけている。以前は、海外旅行から帰るとしばらくは膝痛がよく出たが、光線治療により楽になっている。光線治療14年が経過した現在、病院で指摘された子宮筋腫も小さくなり(まったく問題なし)、甲状腺の腫れも小さくなって、日常生活に支障はない。

 背中のゆがみの矯正や下肢の筋力強化ため、光線治療と、体操や太極拳を実行している。

◆コメント

 本治験例は女性に多い変形性膝関節症で、膝に水が溜まるほどの重症ではなかった。もともと下肢筋力が弱いために、長時間の歩きすぎや、海外旅行に出かけたときには膝に負担がかかって、たびたび膝の痛みが起こった。

 光線治療を続けることによって膝痛は軽くなり、海外旅行に出かけられるまでに回復した。また、光線治療により子宮筋腫、甲状腺にもよい結果が出ている。

●血圧(mmHg)

130/86(59歳時)→ 109/68(65歳時)→ 107/58(66歳時)→ 124/72(67歳時)→ 104/70(68歳時)

●足裏温(℃)

右: 27.6(59歳時)→ 32.5(65歳時)→ 30.7(66歳時)→ 31.8(67歳時)→ 33.2(68歳時)

左: 27.0(59歳時)→ 32.1(65歳時)→ 30.3(66歳時)→ 31.6(67歳時)→ 33.0(68歳時)

(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著

馬込沢うえだ鍼灸院

kiichiro2
  • 船橋市馬込沢で鍼灸院・光線療法院をやってます。
    慢性疾患をよくするためには、
    自己のもつ治癒力を高めることが非常に重要です。
    このブログでは主に光線療法について、
    日光を浴びることの重要性について綴っていきます。

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