
サルコぺニア、フレイルと可視総合光線療法 1
一般財団法人光線研究所
所長 医学博士 黒田一明
サルコぺニア、フレイルはともに筋力やからだの機能が低下した状態です。超高齢化社会の現代ではQOL(生活の質)を低下させる大きな原因となります。サルコペニア、フレイルの治療・予防には、可視総合光線療法でビタミンD不足を改善させるとともに握力、下肢筋力、歩行速度を向上させることが重要となります。
今回はサルコペニア、フレイルについて文献と治療例を解説します。
■サルコペニア、フレイルとは
サルコペニアは、筋力が減り、からだの機能が低下した状態を指します。握力の低下(男性28㎏未満、女性28㎏未満)歩行速度の低下(1.0m/秒以下)筋肉量が基準値より減少していることが認められると、サルコペニアと診断されます。また、フレイルとは、加齢に伴う予備能力の低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態を指します。サルコペニアよりも広い範囲を含む概念で、身体的な問題のほか、認知機能の衰えなどの精神・心理的問題、独居や経済的困窮などの社会的、環境的問題などもストレス要因となり、要介護状態の前段階として位置づけられています。フレイルの人はサルコペニアを合併することも多く、サルコペニアがフレイルの引き金にもなりかねません。
似たような状態としてはほかには「ロコモ」という概念も提唱されています。ロコモは「ロコモティブシンドローム」の略で、運動器(骨・関節・筋肉・神経など運動するために必要なからだのしくみ)の障害のためには移動機能の低下をきたした状態をいいます。サルコペニアはロコモの要因の一つです。
サルコペニア、フレイル、ロコモはどれも高齢者の健康を考えるうえで重要視されている概念です。三つの状態は重複している部分も多くサルコペニアに気をつけることは、フレイル、ロコモ対策のためにも大切です。
サルコぺニア、フレイルの治療・予防には、可視総合光線療法でビタミンD不足を改善させるとともに握力、下肢筋力、歩行速度を向上させることが重要です。
光線研究 第653号 令和7年12月1日発行 一般財団法人 光線研究所