女性の腰痛 2
【治験例 1】
■腰痛症
◆32歳/女性(身長159㎝、体重45kg)
◆症状の経過:もともと鈍痛は続いていたが、2ヵ月くらい前より急に腰痛が強くなった。整形外科で1ヵ月間牽治療を受けたが、全く効果がなかった。腰から足首までしびれ感をともなう痛みがあり、下肢の冷えと肩こりもあった。腰痛のため前屈がほとんどできず、洋服を着るのもつらかった。幼稚園教諭で職業上無理な姿勢をとることが多かった。
◆光線治療:3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏、腰部、腰上部を各10分間、両足首部、両膝部、左右臀部、肩甲間部、左右下腹部、頚椎下部各5分間照射。
◆治療経過:1回の治療で下肢のしびれ感は消失し、前屈は両膝に手がつくくらいまで曲がるようになった。腰の痛みは、感覚的に半分くらいになる。3回目の治療で前屈は前足首をつかめるまでになり、腰の痛みはほとんど感じなくなった。再発予防のため治療は継続中。
【治験例 2】
■腰痛症
◆68歳/女性/主婦
◆症状の経過:66歳のとき国立病院で、子宮がんの手術と放射線治療を30回受けた。術後の安静による筋力低下と変形性腰椎症、骨粗鬆症による腰痛のため歩行困難になっていた。通院は車イスで、自宅や家の周囲では杖を使っていた。足の冷えや下肢の硬直が激しかった。
◆光線治療:3002-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両膝部、腰部、、痛む部位である左右臀部各10分間、両足首部、左右下腹部各5分間照射。
◆治療経過:当初に自宅が近いために週2回通院治療を行った。腰痛は周期的に強くなっていたが、5回の治療で強い痛みの間隔がのびてきて、さらに立っていられる時間も長くなってきた。7回の治療で毎晩みられた下肢の硬直がみられないときもあった。2ヵ月の治療で腰痛はかなり楽になり、下肢の硬直はほとんどなくなる。タクシーを使っていた通院も、3ヵ月目には自宅まで歩いて帰ることができるようになった
【治験例 3】
■腰痛(骨粗鬆症)
◆87歳/女性/(身長140㎝、体重32kg)
◆症状の経過:尻もちをついてから、腰痛が現れた。病院で診察の結果、椎間板ヘルニアであった。また骨粗鬆症ともいわれた。病院の勧めで椎間板ヘルニアを手術したが、その後寝たきり状態となった。
◆光線治療:3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両膝部、腓腹筋部、後大腿部、腰部、腰上部を照射。両足裏部は20分間、腰部は10分間、腰上部は15分間照射、両足首部、腓腹筋部、後大腿部は5分間照射。
◆治療経過:治療後6ヵ月後、昼間は自力でトイレに行けるようになった。しかし、動いた後は、下肢全体に硬直感が現れた。食欲も出て気力・体力も回復してきたので、1日2回の治療を行った。12ヵ月後、杖を使用して家のまわりが歩けるようになった。4年後には杖なしで30分間ほどの散歩ができるようになり、皮膚の色艶もよくなった。
左右握力も6kgから13kgに増えた。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著