激痛におそわれた慢性膵炎が改善
【治験症例 10】
慢性膵炎
45歳・男性・中学校教師
◆症状の経過
以前から胃腸が弱く、左上腹部に痛みを感じることが多かった。脂っこいものを食べたあと、左上腹部と背中に激痛が起こった。一晩経っても痛みが治まらないため、病院で検査を受けたところ、慢性膵炎と診断された。
投薬を受けていたが、腹痛、背中痛、腹部膨満感がとれないため、友人の紹介で当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3001-4008番を使用し、両足裏部⑦・背正中部㉘各10分間・両足首部①・両膝部②・腹部⑤・腰部⑥・後頭部③各5分間照射。⑦①②⑤⑥以上集光器使用せず、㉘③以上1号集光器使用。
◆治療の経過
自宅治療3ヵ月後、腹痛、背中痛はともになくなり、腹部の膨満感もとれた。食事にも注意して、光線治療をしっかりと継続した。発症後6年を経過しているが、痛みの再発は一度も起こしていない。
◆コメント
急性膵炎の場合は、突発的に上腹部に持続性の痛みが現れる。短時間に急速に痛みが強くなり、嘔吐をともなうこともある。慢性膵炎の場合には、急性期よりは鈍い痛みが上腹部に出現するが、再発時には激痛を起こすこともある。暴飲暴食、脂肪食の過剰摂取により、膵臓の炎症改善と、膵臓機能の正常化が期待できる。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著