治療6ヵ月でバネ指が完治、膝の痛みが消退
【治験症例 2】
変形性膝関節症、右手バネ指
68歳・女性・主婦/身長147cm・体重48kg
◆症状の経過
15年前から腰や膝がときどき痛むことがあった。60歳をすぎてから、とくに膝の痛みが強くなり、受診した整形外科で変形性膝関節症と診断され、4~5回膝へ注射を受けた。注射のほかにも、整体治療、中国鍼治療などをときどき受けていた。
今回、膝痛と右手第1指の腱鞘炎が悪化し、バネ指になってきたので、友人紹介で当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3001-4008番を使用し、両足裏部⑦・両足首部①・腰部⑥各10分間、両膝部②20分間、後頭部③5分間、右手第1指の表裏各15分間照射。⑦①②⑥以上集光器使用せず、③1号集光器使用、右手第1指の表裏2号集光器使用。
◆治療の経過
自宅で光線治療を開始し、1ヵ月後には膝の痛みは少しやわらいできた。治療2ヵ月でバネ指の痛みが半減し、趣味の茶道でも正座が40分間くらいできるようになってきた。治療3ヵ月で膝の腫れが減り、膝の周囲の皮膚にシワが出てきた。しかし、まだ階段の昇り降りはつらいので、そのまま光線治療を継続した。
治療6ヵ月でバネ指は完治した。その後は当所(光線研究所付属診療所)の指示で治療用カーボンを1000-3005番に変更した。それが膝の痛みに効果があり、膝の調子がよくなってきた。
治療5年後の現在も30~40分間の治療を続けているが、膝の痛みはなく、風邪も引かず体調は良好である。
◆コメント
変形性膝関節症、バネ指とも中高年者に多い疾患である。変形性膝関節症は肥満の女性に多く、バネ指は20~30歳代と50~60歳代の女性に多い傾向がある。どちらの疾患も痛みをともない、生活に支障が出てくる。
光線療法の鎮痛効果は、このような痛みの疾患に有効である。本治験例は鎮痛に使われる1000-3005番の治療用カーボンへの変更により、著名な効果が見られた。
●血圧(mmHg)
131/72(初診時)→ 117/69(3ヵ月後)→ 113/67(6ヵ月後)→ 139/68(1年後)→ 134/68(5年後)
●足裏温(℃)
右: 32.5(初診時)→ 34.0(3ヵ月後)→ 34.2(6ヵ月後)→ 33.3(1年後)→ 33.8(5年後)
左: 32.0(初診時)→ 33.8(3ヵ月後)→ 34.0(6ヵ月後)→ 32.8(1年後)→ 33.5(5年後)
財)光線研究所「可視総合光線療法・報告と症例集」黒田一明著