生体リズムの調整と可視総合光線療法 4
【治療例 2】
夜中中途覚醒 58歳 男性 175㎝ 52㎏
◆症状の経過
幼少の頃より頻尿で不眠気味。寝付くまで10回近くトイレに行き、朝方まで眠れないのが普通だった。大人になるまで多くの医療機関に掛かり、最終的に神経内科で睡眠薬を処方された。54歳で会社を辞め校正の仕事を自営ではじめ、生活が不規則になり、不眠がひどくなり服薬が日課となった。薬で眠れても、トイレ起きるとその後眠れなくなった。徐々に日中の眠けが強くなり、仕事にも支障が生じた。そんな時、急性膵炎で9日間入院し、腹部の激痛で生活習慣を改める決意をした。光線療法は、両親が使用していて馴染みがあったが、中々続かなかった。退院後、健康回復と質の良い睡眠のために当付属診療所(光線研究所)を受診。
◆光線治療
治療用カーボン3002-5000番を使用。⑦①②⑤⑥(以上集光器使用せず)、③(1号集光器使用)。前額部⑮(2号集光機器使用)。照射時間は、⑦30分間、その他各10分間照射。
◆治療の経過
足元を入念に温めることで全身の血行改善に努め、脳内の興奮が治まりやすい状況を作ることに加え、生体リズム調整のための入浴後の光線照射を90分間日課として行うことを指導した。光線照射を日課にすると、今まで入眠後2時間程度で中途覚醒していたが4~5時間となり明らかに睡眠の質が変化した。トイレ後も2回に1回は入眠できるようになった。ただ、多忙で両足裏部の照射が10分間のみになると、再び睡眠の質が悪くなることを繰り返した。全身への照射開始2年後には睡眠中途覚醒が減り、仕事への集中力が増した。開始4年後、中途覚醒は一切なく、熟睡できるようになった。
光線研究 第645号 令和6年8月1日発行 一般財団法人 光線研究所