アイフレイルに対する可視総合光線療法 5
【治験例 2】
63歳 女性 156cm 70kg
◆症状の経過
60歳時に両眼が見えにくくなり、ふらつき歩けなくなった。ふらつきは自然と治まったが、翌年、ますます視力は低下した。眼科受診で網膜分枝閉塞症と診断。左眼の状態がとくに悪く、経過を見ながら血管の新生を阻害する注射を3ヵ月に2回行った。しかし黄斑部の浮腫が再発し、視力は不安定な状態が続いた。動脈硬化や脂質異常も指摘され、服薬も開始した。仕事はパソコン作業が多く、視力の悪化は致命的だった。その頃に偶然、健診で通っている医師に光線照射のことを聞き当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボン:3001-5000番を使用。⑦①②⑤⑥背中全体(以上集光器使用せず)、⑯(1号集光器使用)、㉗㊱㊲(2号集光器使用)。当所では4台の光線治療器を使用して合計30~40分間照射。
◆治療の経過
当所で初めての光線照射後、見え方が良い感じがした。眼科での注射は、対象療法で効果が無くなってくると説明されていたので、できれば回数を重ねたくなかった。当所への受診後、眼科で月一回の診療があり、左眼は黄斑浮腫がひどければ注射、右眼は出血が止まらなければレーザー治療で対応する旨を説明された。光線照射後は、眼が楽になる感じはあったが、仕事で酷使することもあり、飛蚊症が強くなって近くが見にくくなることを繰り返した。それでも週一回の当所へ通院治療を続けると、半年後の健診では、コレステロール値が基準値以内に治まり、びっくりした。眼の自覚症状も落ち着くようになってきた。光線照射を始め約2年が経ち、忙しく目を酷使すると、飛蚊症は悪化するが、眼科では左眼の注射を一度もすることはなかった。右眼は一度だけレーザー治療を受けたが以降は不要な状態が続いている。視力も光線照射を開始してから安定している。この状態を維持するために光線治療は継続する予定である。
光線研究第640号 令和5年10月1日発行 一般社団法人 光線研究所