
過労に対する可視総合光線療法
疲労は、心身の消耗を脳に疲労感として知らせる生体アラームです。集積した疲労は、放置しておくと様々な疾病に繋がる恐れがあります。疲労からの回復は、健康維持や病気の予防だけだなく、病から回復する際にも大変重要です。今回は本紙637号に引き続き、過労を招く要因や疲労に関する文献は紹介し、疲労が関連していると思われる光線治療の症例を紹介します。
=心筋梗塞術後の不調、直腸ガン術後肺転移=
一般財団法人光線研究所
研究員 新井 悠介
所長 医学博士 黒田 一明
■過労とストレスの関連性
家事や仕事など心身への様々な負荷によって、細胞内に疲労因子が生じます。この疲労因子が炎症性サイトカインを誘発し「疲労感」が生まれ、休息を自然と欲します。一方で、人体は、その様な心身への負荷(ストレス源)に対して脳が反応し、内分泌系・自律神経系が介し副腎からホルモンを分泌して対応し(ストレス応答)、炎症を抑制・心身を活性化させ「疲労感」を抑えます。日中元気に活動できるのは、人体がストレスに適応した結果といえます。疲労は、通常「疲労感」に従い、睡眠を始めとした休息で回復します。しかし、忙しさに追われストレスが強い状態が続くと、「疲労感」が抑えられる休息不足となり、気づかぬうちに疲労が積み重なり「過労」となります。結果、疲労因子が体内に蓄積していくと細胞機能が衰えて、負担の大きい臓器の機能低下や障害など引き起こし、疾患へと繋がる場合があります。
■過労に対する可視総合光線療法(本紙637号掲載)
本光線療法は、連続フルスペクトル光線の効用により、優れた血液循環作用を発揮し、細胞の新陳代謝を促し疲労回復に寄与します。また、末梢の血行改善は睡眠の質を高め、日々の疲れが蓄積してゆく悪循環を断ち切れます。さらに、日々の光線照射により産生されるビタミンDは、免疫調節作用や抗炎症作用があり、弱っている組織や臓器に生じた障害の進行を抑え、生体の自然治癒力をサポートします。光線照射による心地良い刺激は、内分泌系や自律神経の緊張そ緩和して、休息を促すことにも繋がり、疲労回復や症状の軽減にも繋がり、疲労回復や症状の軽減にも効果を発揮します。
◆治療用カーボン
痛みや炎症が強ければ、3001-4008番、精神的な不調があれば。3002-5000番など使用。また、心疾患がある場合、3000-5000番、悪性腫瘍がある場合1000-4008番などを使用。
◆照射部位及び照射時間
両足裏部⑦・両足首部①・両膝部②・腓腹筋部㉙・腹部⑥(以上集光器使用せず)、後頭部③(1号集光器使用)、肝臓部㉗、左右咽喉部④(以上2号集光器使用)。⑦10分間、その他各5~10分間照射。
☆回復しない疲労は、重篤な病気も考えられるので自己判断を避け病院受診を考慮して下さい。
光線研究第639号 令和5年6月1日 一般財団法人 光線研究所発行