過労に対する可視総合光線療法 3
=巣状分節性糸球体硬化症、肝数値高値=
【治験例 1】
巣状分節性糸球体硬化症
57歳 男性 178cm 75㎏
◆症状の経過
1念ほど前、仕事中に調子が悪くなり、スポーツ飲料で一層気分が悪くなった。翌朝、下肢のむくみがひどく、病院検査で腎機能に異常を初めて指摘された。24時間畜尿検査では基準値を大きく上回る尿蛋白9.5g/日以上で、生検を行ったところ巣状分節糸球体硬化症と診断され、尿蛋白1.0g/日未満が治療目標となった。会社社長業と学校の先生を兼任し、多忙で不眠が続いていた。光線治療器を愛用する妻に強く勧められ、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボン3002-5000番を使用。⑦①㉙⑤⑥(以上集光器使用せず)、③(1号集光器使用)、④(2号集光器使用)。各5~10分間照射。③と④は、一日おきの交互照射。
◆治療の経過
病院での服薬治療と並行して光線治療を実施。治療器2台を自宅に用意し毎日光線照射。当所(光線研究所付属診療所)の指導で疲労蓄積の自覚を持ち早寝早起きを心がけ、病院指導の減塩食も実施した。光線治療継続で、ステロイド剤の副作用もそれほど気にならず仕事が続けられた。月一回の病院診療で順調に減薬ができた。発症約1年後には、血圧も下がり、治療目標を上回る尿蛋白0.2g/日となり、薬も不要となった。現在、服薬もせず症状もなく体調も回復した。再発しやすい疾患のため今後も光線治療の継続と経過観察が必要である。
『光線研究 第637号』令和年4月1日発行 一般社団法人 光線研究所