放射線治療後遺症の味覚障害が改善した
山形県/37歳・女性・主婦
今年の2月ごろ、舌の表面に違和感が出て、徐々に舌の色が白くなり、硬くなってきました。
気になって病院で検査を受けたところ、白斑症と診断されました。「まれに舌ガンになる可能性がある」と医師に言われ、部分的に切除する手術を受けました。その結果、切り取った一部から、ガン細胞が見つかりました。
再発予防のために25回の放射線治療を勧められ、早速開始しましたが、放射線治療12回目ごろから口内がただれて、食事がしづらくなりました。
25回目の終了時にはガンの心配はなくなったと言われましたが、味覚がまったくなくなってしまいました。そのため食欲も減退し、食事どきが憂うつな毎日をすごしていました。入院生活は約3ヵ月間に及び、その後は退院し自宅療養することになりました。医師からは「味覚が戻るまでには、少なくとも1年以上かかる。場合によっては味覚が戻らないこともあり得る」と言われ、大変ショックを受けました。
そんな折、友人から光線療法の話を聞きましたが、そんな方法で本当によくなるとは信じられませんでした。友人は「家族がガン手術後に光線療法を行い、大変回復が早かった」と教えてくれました。その話しぶりが真剣そのものでとても熱心だったので、友人を信じて光線療法を試してみることにしました。
ともかく、貴付属診療所(光線研究所付属診療所)に相談して、光線治療器を求め、指示どおり光線照射を開始しました。
治療用カーボンは1000-5000番を使用し、両足裏部⑦・両足首部①・両膝部②・腰部⑥各10分間、腹部⑤(以上集光器使用せず)・後頭部③(1号集光器使用)各5間、舌患部(2号集光器使用)30分間照射。
光線療法を始めたところ、照射1ヵ月目ごろから味覚が少しずつ戻り始めました。塩味かすかにわかるようになったときは、大変感激いたしました。
照射2ヵ月目には、口内炎改善して、甘味のほうも少しずつわかるようになりました。そして、食欲が沸いてきて、体力がついてくることがわかりました。
照射3ヵ月目には味覚が完全に戻り、食事の支度が楽しくできるようになりました。味覚がわからないと料理の味見もできません。家族からそれとなくまずいと言われているようで、とても辛い思いをしていたことが嘘のようです。味覚が戻ったうれしさは、経験者でなければわからないと思います。光線療法のすばらしさを真剣に教えてくれた友人、実際の指導をしてくださった貴所の先生には足を向けて眠れない気持ちです。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著