発症後6ヵ月経過の突発性難聴が回復中

【治験症例 4】

 突発性難聴

 59歳・女性・主婦/身長158cm・体重51kg

 20歳代のどき、脳動脈奇形からくる頭痛があり、手術を受けた。頭痛はとれたが、左耳にやや難聴と耳鳴りの後遺症が残っていた。幸い右耳は正常で、日常生活に不自由なことはなかった。

 57歳時、ある朝目覚まし時計が鳴ったのがわからず、右耳がまったく聞こえないことに気づいた。すぐに耳鼻科で検査を受け、突発性難聴と診断された。

 ステロイド剤などの服薬で3ヵ月ほど治療を続けたが、変化はなった。

 光線治療器は左耳の術後に少し使っただけで、知人に譲ってしまっていた。たまたま、新聞記事で光線療法のことを見て、突発性難聴にも効果が出るのではと思い、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。

◆光線治療

 治療用カーボンは3002-4008番を使用し、4台の光線治療器を用いて、1回目は両足裏部⑦・両足首部①・腹部⑤・腰部⑥・各10分間、2回目は両足裏部⑦・両膝部②・背正中部㉘・後頭部③各10分間、3回目は両足裏部⑦・両足首部①・左右耳部⑰⑱各10分間照射。⑦①②⑤⑥以上集光器使用せず、㉘③以上1号集光器使用、⑰⑱以上2号集光器使用。

◆治療の経過

 週1回のぺースで、当所(光線研究所付属診療所)へ通院し治療を始めた。右耳が突発性難聴発症後、6ヵ月間経過してから光線治療を始めたが、治療1~2回で目覚まし時計がうっすら聞こえるような感じがして、通院治療の励みになった。

 治療5~6回で人の話がなんとなく聞こえる状態となり、強い右の肩こりも少なくなってきた。 治療10回目ごろから、右耳で電話も使えるようになってきた。しかし、突然聞こえなくなったり、またよく聞こえるようになったり、不安定な状態であった。 

 治療30回目ごろから、聞こえ具合は安定してきて、1対1の会話なら不自由ないまで回復した。耳鳴りはまだあったが、突然耳鳴りが止まることが1日に数回見られた。耳鳴りの改善を期待し、通院治療を継続中である。

◆コメント

 突発性難聴は、発症後1ヵ月以内で聴力の回復がないと難しいとされる。本治験例では、光線治療開始まで発症から6ヵ月経過していたが、幸い光線治療により日常生活に不自由がない程度まで聴力が回復した。 

 患者は当初、右半身緊張、とくに右肩から右頚部のころが大変強く、これが右耳への血行不良の原因となり、突発性難聴を引き起こしていた一因と考えられる。

 可視総合光線療法は、光と熱の相乗作用で筋肉のこりを解消し、血行状態を良好にする。鼓膜音は、中枢音で大きく変化することはないが、低かった右鼓膜音が40回目の測定で改善したことから、光線治療による血行改善が裏付けられる。

 また、大変こりが強かった右肩も、光線治療の継続によって、圧痛計の大きい負荷にも耐えられるように柔軟性回復させていることがわかる。本例では、肩こりを軽減させ、耳への血行を改善したことが聴力の回復に有効に影響したと思われる。

●鼓膜音(℃)

右:35.2(初診時)→ 35.4(20回目)→ 35.5(40回目)

左:35.5(初診時)→ 35.4(20回目)→ 35.5(40回目)

●肩圧痛値(kg)

右:1.5(初診時)→ 2.0(20回目)→ 2.5(40回目)

左:2.5(初診時)→ 2.5(20回目)→ 3.0(40回目)

(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著

kiichiro2
  • 大和市中央林間で鍼灸院・光線療法院をやってます。
    慢性疾患をよくするためには、
    自己のもつ治癒力を高めることが非常に重要です。
    このブログでは主に光線療法について、
    日光を浴びることの重要性について綴っていきます。

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