鈍痛とゲップに悩まされた慢性炎が治癒
【治験症例 1】
慢性胃炎
76歳・女性・主婦
◆症状の経過
3年ほど前から、食べ過ぎると心窩部(みぞおち)を中心に鈍痛と膨満感を感じるようになった。しだいに食事や食事量に関係なく、それらの症状が出始めた。また食後はいつも、胃部の重苦しい鈍痛とゲップ、胸やけで不快な思いをするようになった。食欲もなく、元気もなくなり体重が2kg減ってしまった。
内視鏡検査の結果、慢性萎縮性胃炎と診断された。消化剤を処方されたが、症状の改善が見られなかったので、当付属診療所(光線研究所付属診療所)に来診した。10年来の腰痛と肩こりの持病もあり、整形外科で腰部の牽引治療を続けていた。
◆光線治療
治療用カーボンは3001-4008番を使用し、両足裏部⑦・両足首部①・両膝部②・腰部⑥(以上集光器使用せず)は各10分間、頚椎下部㉜(1号集光器使用)5分間照射。
◆治療の経過
自宅で毎日、光線治療を行った。治療開始1ヵ月目には、食事のゲップ回数が減り、心窩部の鈍痛が軽くなってきた。食欲も出てくるようになり、食事も以前よりおいしく感じるようになった。
治療3ヵ月目には、からだが軽く感じられるようになり、10年来悩んできた腰痛と肩こりを、とくに意識しなくなくなった。体重も2kg増えて、以前と同じになった。
治療開始4ヵ月目には、食後も不快な症状はなくなり、普通に食事がとれるようになった。内視鏡検査の結果、胃の炎症は治っていると診断された。
◆コメント
慢性胃炎ではとくに食事との関係はなく、持続的に心窩部に鈍痛がある場合が多く見られる。痛み以外に食欲不振、もたれ感、重圧感、げっぷ、胸やけをともなうことがある。不摂生、飲酒、喫煙、ストレスなどがリスクファクター(危険因子)となる。光線療法により完治が期待できる。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著