治療器2台の使用で、胸郭出口症候群の症状が改善
【治験症例 3】
胸郭出口症候群
49歳・女性・主婦/身長158cm・体重47kg
生来の冷え症で、頭痛、肩こり、背中痛、手指のこわばりなどが続いていたが、更年期に入って、これらの症状が強くなってきた。とくに頚、肩の周囲が重だるく、こりや張り感が強かった。
整形外科の診察を受けた結果、胸郭出口症候群と診断され、牽引治療・投薬を勧められた。しかし、牽引で症状が悪化した友人の話を聞いていたので断った。
そのころ別の友人から光線治療を勧められ、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
3002-5000番の治療用カーボンを使用し、両足裏部⑦20分間、両膝部②・腰部⑥・肩甲骨間部⑫・頚椎下部㉜・左右首すじ部(真横から照射)各10分、腹部⑤5分間照射。⑦②⑤⑥は集光器使用せず、⑫㉜・首すじ部は1号集光器使用。
◆治療の経過
自宅で光線治療を毎日続けた。治療1ヵ月後、1台の治療器では冷えが充分に改善しないので、もう1台追加で求めて、合計2台を使用し治療を行った。
治療2ヵ月後、足が温まり、肩こり、背中痛が軽くなり、頚をまわすことが楽になってきた。
治療4ヵ月後、頚、肩の周囲がすっかり軽くなり、頭痛を感じることが少なくなった。ひどいときは耳鳴りまで出ていたが、それもいつの間にか感じなくなった。
その後は、日によって頚、肩の周囲に重い感じが見られたことで、頚椎下部や首すじ部を長め(各20分間)に照射すると、改善は早くなった。
治療3ヵ月後の現在、体調はよく、光線治療で助かっている。更年期症状ののぼせ感も少なくなっている。
◆コメント
胸郭出口症候群は、胸郭出口の狭い場所で神経と血管が圧迫や牽引されることによって生じる疾患で、頚や肩から胸にかけてのコリや痛み、手のしびれなどの症状が見られる。やせ型でなで肩の女性に多く見られる。
本治験例の患者もやせ型で、なで肩の体型だったが、2台の光線治療器を使用することにより、冷え症が改善するとともに胸郭出口症候群の症状が改善した。
治療3年後の現在、光線治療継続に加えて、筋力強化のために水泳を実行している。
●血圧(mmHg)
103/68(初診時)→ 97/58(4ヵ月後)→ 106/63(1年後)→93/51(3年後)
●握力(kg)
右:32(初診時)→ 40(4ヵ月後)→ 43(1年後)→ 41(3年後)
左:30(初診時)→ 40(4ヵ月後)→ 43(1年後)→ 40(3年後)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著