治療5年で左膝の痛み、股関節痛が消退
【治験症例 6】
変形性膝関節症、股関節痛
62歳・女性・主婦/身長156cm・体重57kg
◆症状の経過
57歳時、左側の膝と股間節に痛みが見られるようになった。整形外科を受診し、レントゲン検査を受けたところ、膝は変形性膝関節症、腰椎は骨粗鬆症と診断されたが、股関節については特に異常はなかった。
整形外科から鎮痛剤とビタミンD剤の服用薬と、骨粗鬆症の薬の投与を受けた。病院から出される薬を服用しても、痛みが楽にならないため、以前から光線治療を行っていた父の紹介で、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3001-4008番を使用し、両足裏部⑦・両膝部②・左右下腹部㉓㉔・左膝部各10分間、腰部⑥・後頭部③各5分間照射。⑦②⑥以上集光器使用せず、㉓㉔・左膝部・③以上1号集光器使用。
◆治療の経過
自宅で毎日光線照射を行った。治療開始と同時に冷えていた足が温まり、下肢が軽く感じられ、治療の可能性を直感した。
光線治療2~3ヵ月で、歩行時、階段昇降時の痛みはなくなってきたが、夜間睡眠中の寝返り時には左股関節の痛みが起こることがあった。治療5ヵ月で膝痛、股関節痛が完治し、以前から続けていたフォークダンスを再開することができた。また、下肢の筋力をつけるため、当所(光線研究所付属診療所)の指導で、水泳を開始した。
治療1年後、関節痛はほとんどなくなったが、フォークダンスと水泳は休まず続けた。治療5年後の現在、膝、股関節の痛みはまったくない。当所(光線研究所付属診療所)で測定した骨量は、同年代の平均比較で105%とよい結果であった。
◆コメント
本治験例の患者は、フォークダンスを20年間続けていたので、足の筋肉は比較的よい状態だったが、練習のし過ぎと冷えから、膝や股関節に痛み起こってきた。
関節痛の多くは筋肉疲労から始まり、その要因には筋肉の使いすぎや冷え、あるいは筋力低下が関係している。筋肉疲労があると、必ず骨、軟骨、関節に異常が出るようになり、同時に免疫系も悪くなってくる。
本治験例は光線治療によって血行が改善し、約1年間の治療で痛みは完治した。光線治療の継続でその後は痛みがまったくなく、また風邪を引くこともなくなって、免疫系が強化されている結果であった。
治療5年後に測定した骨量は、同年齢平均105%と良好で、骨・関節などの運動器系、免疫系がよくなっていることが裏付けられている。
●血圧(mmHg)
113/80(初診時)→ 97/59(3ヵ月後)→ 104/63(5ヵ月後)→ 103/76(1年後)→ 108/75(5年後)
●足裏温(℃)
右: 26.5(初診時)→ 34.6(3ヵ月後)→ 34.8(5ヵ月後)→ 30.5(1年後)→ 31.3(5年後)
右: 26.8(初診時)→ 34.9(3ヵ月後)→ 34.6(5ヵ月後)→ 30.4(1年後)→ 31.0(5年後)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著