光線治療で右肘痛解消、膝痛も消退
【治験症例 5】
右肘痛・変形性膝関節症・冷え症
56歳・女性・主婦/身長146cm・体重75kg
◆症状の経過 1
47歳時、右肘に痛みが見られるようになり、整形外科の受診で腱鞘炎と診断されていた。鎮痛剤を服用したが、痛みに変化がなかった。
また、若いころから冷え症もあり、手指がむくみやすく、友人の紹介で当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療 1
3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部・両首部・両膝部・右後肘部各10分間、腹部・腰部・後頭部各5分間照射。 両足裏部・両首部・両膝部・腹部・腰部 は集光器使用せず、 右後肘部・後頭部 は1号集光器使用。
◆治療の経過 1
自宅で毎日光線治療を続けた。治療20回前後で肘痛は解消した。その後は体調がよかった。
◆症状の経過 2
48~49歳ごろから、膝の痛みが出るようになった。整形外科を受診したところ、変形性膝関節症と診断され、肥満があるので減量するように言われた。
とくに階段の昇降がつらく、腰痛もあったため、光線治療の指導を受けるために、当所(光線研究所付属診療所)を再診した。
◆光線治療 2
3001-4008番の治療用カーボンを使用し、 両足裏部・両首部・両膝部・腰部各10分間、左膝部20分間、腰部・後頭部各5分間照射。 両足裏部・両首部・両膝部・腹部・腰部以上集光器使用せず、左膝部・後頭部は1号集光器使用。
◆治療の経過 2
自宅で光線治療を行った。当所では光線治療とともに、冷えを改善することと、下肢の筋力を強化するためにアドバイスを行った。体重はあまり減らなかったが、光線治療3ヵ月で冷え症が改善して、膝の痛みはとれた。
その後、体重が徐々に増加し、52歳時には70kg、53歳時73kg、56歳の現在は75kgになっている。体重増加にともない膝痛が見られるが、光線治療により足は温かく、痛みには1日2回光線照射すると、膝痛はすぐにとれる状態である。現在は肥満の治療に取り組んでいる。
◆コメント
本治験例は、典型的な「中年、女性、肥満」からくる変形性膝関節症である。このような膝痛は、からだの冷え、肥満(体重増加)で膝関節への負荷増大、さらに下肢筋力の低下による膝関節の不安定から生じる。
したがって、変形性膝関節症の原因は単に老化ではなく、生活習慣病ということができる。その予防・改善のためには、冷えの改善、食事療法、肥満の改善、下肢筋力(とくに大腿四頭筋)アップなど、生活習慣の改善が必要となる。
本治験例は治療9年目に入ったが、現在は肥満の改善のために光線治療を続けている。
●血圧(mmHg)
127/70(初診時)→ 119/65(49歳)→ 118/70(52歳)→ 121/78(53歳)→ 128/68(56歳)
●足裏温(℃)
右:29.8(初診時)→ 32.4(49歳)→ 32.0(52歳)→ 33.6(53歳)→ 33.2(56歳)
左:30.3(初診時)→ 32.5(49歳)→ 32.0(52歳)→ 33.4(53歳)→ 33.4(56歳)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著