高齢者における血行状態と精神・身体状況について 2
質の高い生活のために
高齢期に質の高い充実した生活を送るためには、若いころからさまざまな対策を考えておく必要があります。
① 可視総合光線療法で消化機能を正常に保ち、カルシウム不足にならない食事を十分にとることが大切です。本療法によってカルシウム代謝を是正することで骨は強化され、動脈硬化の進行や脳細胞の機能低下は抑えられることになります。
② 骨を強化するには、からだ(筋肉)を動かして骨に力を加えることも必要です。そのために日頃から関節の痛みや筋肉の緊張があれば光線照射によって早めに解消し、関節や筋肉の動きを円滑に保ち続けることが大切です。
③ このような注意や配慮を実行するには、気力、意欲が充実してなければなりません。この充実には生きていく何らかの目標(生きがい)が必要です。昔から「気」がはっていると風邪をひかないといわれます。これは「気」がはっていると血行がよくなり、からだの種々の代謝が活発になり、からだの防御機構が高まるからです。
気力・意欲の充実のために
80歳代から可視総合光線療法を始めても遅くはありません。血行を改善して苦痛の軽減をはかり、より質の高い生活のために早めの治療が望ましいといえます。これからの高齢化社会では、高齢者が社会の一員としての目標と役割を自覚できるような対策が、今以上に必要であると考えられます。この自覚によって、気力・意欲は充実し、さらに光線療法の継続が血行悪化を抑制して、気力・意欲をよりいっそう充実させることになります。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著