老人(高齢者)の不眠症 1

現代学医的に不眠症とは、眠れない、眠りが浅いなどで日中の生活に支障をきたしたり、熟睡感が得られない場合などをいいます。

覚醒状態は、脳の働き特に視床下部や脳幹部にある中脳網様体の働きによって保たれていますが、加齢により脳の働きが衰えると、昼間に覚醒状態を長時間維持することが難しくなります。これにより昼間の居眠りが多くなり、逆に夜の深い睡眠が得られにくくなります。

このように歳をとるだけで睡眠が浅くなる傾向がありますが、不眠症には高齢者のおかれている社会的立場も大きく関係しています。退職等により昼間にするべき仕事がなくなり居眠りの時間が増える、また死別や独居といった環境の変化やその他のストレス、うつ病、認知症などの精神疾患によって睡眠障害を生じやすくなります。これら以外にも、パーキンソン病、脳血管障害、睡眠時無呼吸症候群、心不全、夜間頻尿なども睡眠を妨げる要因になります。

 ●不眠症の治療

不眠症の治療にあたって、なにか原因となっている身体的な病気があれば、その病気の治療を行っていきます。これといった身体的な病気や精神疾患などが見当たらない場合もありますが、そのよう場合でも、自分の性格に問題があるのか、体質的なものなのか、家族や職場などの環境に問題があるのか、昼間の過ごし方の問題かなど状況をなるべく正しく判断することが大切で、これによって睡眠に対してのこころの持ちようや対応の仕方も見えてきます。また原因への対応と合わせて、適度な運動、バランスのとれた食事といったことを積極的に行っていくようにしましょう。鍼灸治療や光線治療も睡眠状態をよくする有効な手段として期待できます。

(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著

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馬込沢うえだ鍼灸院

kiichiro2
  • 船橋市馬込沢で鍼灸院・光線療法院をやってます。
    慢性疾患をよくするためには、
    自己のもつ治癒力を高めることが非常に重要です。
    このブログでは主に光線療法について、
    日光を浴びることの重要性について綴っていきます。

精神科系