アトピー性皮膚炎 2
【治験例 3】
■アトピー性皮膚炎(湿潤傾向)
◆4歳/男児
◆症状の経過:生後まもなくアトピー性皮膚炎が現れた。1年ほど前から特に頚部、足首に症状が強く、検査ではハウスダスト、卵、牛乳に反応が認められた。皮膚科の塗り薬も使用していたが、手の甲、肘窩、膝裏にも湿疹が現れた。落ち着きがなくなり、眠っていてもかゆみのため皮膚を引っかき、傷ができて分泌物がでていた。かゆみと痛みでぐずって困っていた。
◆光線治療:3001-3002番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両膝部、左右足首部各10分間、右手甲部、両膝裏部、左右肘窩部各5~10分間照射。
◆治療経過:治療開始後3週間でかゆみが和らぎ、頚部、足首と手の甲部の回復が著しかった。皮膚科でもらった塗り薬は中止していたが、光線治療により皮膚症状は落ち着き、安定している。8ヵ月後、最もひどかった頚部の湿疹も改善した。
【治験例 4】
■アトピー性皮膚炎(乾燥傾向)
◆26歳/女性
◆症状の経過:小学校入学時よりアトピー性皮膚炎が現れ、春から夏にかけての症状が強く、湿潤と乾燥を繰り返していた。頚部、肘窩部がひどく、手掌部にも出現した。かきむしるため皮膚がポロポロ落ちて困った。皮膚科の治療はあまり効果がなかった。
◆光線治療:3001-3002番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両膝部、左右肘窩各10分間、両手掌部、左右咽喉部、後頭部各5~10分間照射。
◆治療経過:治療開始2ヵ月後、毎年特に症状が悪化する夏季ににもかかわらず、しだいに皮膚の症状が改善してきた。1年後頚部、肘窩部の皮膚が見違えるほどきれいになった。堂々と半袖が着られるうれしさから、お化粧に気がまわるようになり、表情や気分も明るくなった。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著