深部温熱作用
浸透力の大きな波長をもつ赤色の可視線と近赤外により、人体深部の血流が増加、末梢血管が拡張します。血行促進による冷え症の緩和にともない、ひび、あかぎれ、しもやけ等が改善されます。また冠状動脈の血行がよくなることで心臓疾患を予防、心臓の機能が強化されることによって血圧が本来の値へと近づきます。深部温熱が高まり血液の循環が確保されれば、消化管の運動や消化機能の改善向上も期待できます。
冷え症の要因にアレルギーがあります。これは体内に入った異物を排除しようと末梢血管が拡張し、それによって深部体温が体内から放出されてしまうためです。可視総合光線の照射は、末梢の血流不全には血流を促すように作用し、アレルギーに対してはその反応を鎮めるように作用します。
昔から「冷えは万病の元」といわれるのは、冷えているところは血行がわるいために組織の修復に必要な酸素と栄養が運ばれないためです。鍼灸や可視光線治療などさまざまな治療法が存在しますが、どのような手段であっても慢性疾患を治癒させるためには血流を促進させることが重要なポイントとなります。
(財)光線研究所 (「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著)