掌蹠膿疱症 2
【治験例 2】
■掌蹠膿疱症
◆55歳/女性
◆症状の経過:50歳の頃から手掌、足裏に皮疹があり、皮膚科で治療したが改善がなかった。その後大学病院で掌蹠膿疱症と診断され、プバ(PUVA)療法を受けた。知人から光線療法を紹介され光線研究所付属診療所を受診した。
◆光線療法:4000-4009番の治療用カーボンを使用し、両足裏部5分間、患部の左右足裏部、手掌部(以上、1号集光器使用)各10分間照射。その他両膝部、腰部、肝臓部、左右咽喉部は3001-4008番を使用し各5分間照射。両足裏部、肝臓部、左右咽喉部は2号集光器使用。
◆治療の経過:治療1~2ヵ月間で皮疹はきれいになってきた。その後は一進一退であったが、治療6ヵ月間で手掌の皮疹は完全になくなった。足裏の皮疹は以前より軽くなったが、再発がみられたので照射を各20分間に増やして治療を続け、1年半後に完治した。
【治験例 3】
■掌蹠膿疱症
◆55歳/女性
◆症状の経過:10年前から両手掌に水疱をともなう湿疹ができ、悪化と緩解を繰り返していた。皮膚科で主婦湿疹としんだんされ塗り薬を続けたがかんちせず、逆に年々症状が悪化した。最近、右足底にも水疱をともなう湿疹ができたため、大学病院皮膚科を受診し掌蹠膿疱症と診断された。特に手は、かゆみより痛みの方が強く、理容業も休まざるを得ない状態であった。
◆光線療法:3000-3002番の治療用カーボンを使用し、両足裏部15分間、両足首部、両膝部各5分間、左右手掌部、右足裏部各15分間(以上1号集光器使用)照射。
◆治療の経過:自宅で光線治療を行った。治療2日目より、ジクジクしていた左手掌部が乾燥してきた。治療1週間目には、睡眠中も無意識にかいて、朝シーツに点々と血の跡がついていたものがなくなった。治療開始2ヵ月両手掌部、右足裏部とも症状が治まり理容業も再開できた。再発予防に光線治療は継続している。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著