腸疾患の便秘、過敏性腸症候群、 潰瘍性大腸炎に対する可視総合光線療法 3
◆慢性便秘症
本邦では昔から快適な日々を送るための健康人の基本的条件として、快食、快眠、快便の三原則が必須と言われています。便秘はこの三原則の一角が崩れた状態と考えられ、症状が長期にわたると身体能力の低下、精神的健康も障害を受けることになります。便秘とは、排便回数の減少、排便困難、硬い便、腹痛などの症状を呈すり状態です。便秘症の頻度は15~30%程度と推測されますが、加齢とともに増加します。健常人と比べ慢性便秘症の人では、バクイデス門が有意に減少し、ファーミキューテス門の増加がみられ肥満の原因となります。
【治療例】
便秘症、脂肪肝 73歳 女性 主婦
◆症状の経過
60歳時、急に肝機能が悪化し、検査で脂肪肝が判明。食事療法、減量など入院治療を受けた。退院後も肝数値が高かった。また、便秘がひどく薬はどれも合わずつらい日々であった。70歳時、今後のことが心配になり友人に相談したところ光線治療を紹介され当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診。
◆光線治療
治療用カーボン3002-5000番使用し、⑦②㉓各10分間照射、①㉔⑥・肝臓部㉗㉘③各5分間照射。
◆治療の経過
通院治療を行った。治療5回後、足が温まり尿の出と便の出が良くなった。排便は3~4日に1回1~2日に1回になり、気分も良くなった。治療10回後、腹部の張り感はなくなり、治療15回後、毎日排便出来るようになった。治療25回後、とても元気で気力が出てきた、治療35回後、以前からあった膝、腰痛が良好になり外出することが多くなった。治療70回後、体重が2.5㎏増えた。治療100回後(7ヵ月後)、便通はよく、元気となる。光線照射前に水分を取るように心がけた。肝数値は改善している。
『光線研究 第636号』令和年2月1日発行 一般社団法人 光線研究所