心不全とその症状に対する可視総合光線療法 3
■うっ血性心不全の原因の一つとしての低ビタミンD値(ドイツの研究2003年)
うっ血性心不全では心筋細胞内のカルシウム代謝異常が指摘されているが、詳細は不明な点が多い。今回、ビタミンDとうっ血性心不全の関係を検討した。その結果、うっ血性心不全患者は血中ビタミンD濃度が健常者に比べ有意に低値であった。さらに、心不全患者は血中蛋白質濃度、血中カルシウム濃度が低く、炎症物質、血中リンパ濃度が高かった。以上から、うっ血性心不全患者はたんぱく質不足とビタミンD欠乏によるカルシウム代謝の異常が認められた。
『光線研究 第635号』令和4年12月1日発行 一般社団法人 光線研究所