可視総合光線による胃食道逆流症の改善
可視総合光線療法や日光浴は元来胃腸を強化する作用があります。これは皮膚で産生されるビタミンDがカルシウム濃度を適正に維持し胃腸の働きや骨代謝を良くするためです。日光浴や光線療法の光が皮膚に当たると、皮膚の存在するヒスチジンがヒスタミンに変換されます。
ヒスタミンには胃液や消化液の分泌を促す作用があります。胃液が十分に分泌されるとソマトスタチンが増え胃酸分泌を抑制します。一方、可視総合光線照射は自律神経系介し胃酸分泌を調節します。胃酸分泌を抑制する薬には、副作用として認知症のリスク上昇、カルシウム、ビタミンD吸収障害による骨粗鬆症、骨折などがあります。
可視総合光線療法は、光・熱エネルギーを補給する療法で、できるだけ薬剤に頼らず胃食道逆流症の症状を改善します。
■光線治療
◆治療用カーボン
3001-5000番、3001-4008番、3000-5000番、3001-1000番など。
◆照射部位及び照射時間
全身照射として両足裏部⑦・両足首部①・両膝部②・腹部⑤・腰部⑥(以上集光器使用せず)各5~10分間、後頭部③(1号集光器使用)5分間照射。局所照射として胸やけや胸部の違和感には胸骨部㉛、胃痛・胃もたれ・げっぷには上腹部⑪、のどの違和感・咳・嗄声には左右咽喉部④(以上2号集光器使用)各5~10分間照射、背中痛には肩甲骨間部⑫・背正中部㉘(以上1号集光器使用)各5~10分間照射。
【注意】
胸やけや呑酸、みぞおちの不快感などがある場合は自己判断せず、病院を受診し診察を受けてください。中高年は胃食道逆流症以外にもガンなど多くの病気が考えられます。
『光線研究 第631号』令和4年4月1日 一般社団法人 光線研究所発行