慢性膵炎が改善、糖尿病もコントロール
【治験症例 11】
慢性膵炎、糖尿病/61歳・女性・主婦/身長147cm・体重45kg
◆症状の経過
53歳ごろより、年に2~3回、吐き気をともなう上腹部痛を起こし、病院で慢性膵炎と診断されていた。食欲不振と下痢症状が続き、1ヵ月で7kgもやせてしまった。検査の結果、慢性膵炎の再発で、アミラーゼ値が高く(250IU/l)、同時に糖尿病も指摘された。(空腹時血糖値150mg/dl)。上腹部の鈍痛と背中の張りもとれず、友人の紹介で当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは1000-3001番を使用し、両足首部①10分間、両膝部②・腹部⑤・腰部⑥(以上集光器使用せず)各5分間、上腹部⑪(2号集光器使用)10~15分間、背正中部㉘10分間、肩甲骨間部⑫・後頭部③(以上1号集光器使用)各5分間照射。
◆治療の経過
治療1ヵ月間は、とくに症状の変化はなかった。風邪を引き、のどの閉そく感を感じたので、左右咽喉部④(2号集光器使用)を5分間、追加照射した。治療2ヵ月後、上腹部痛が緩和してきたが、まだ背中の張りと鈍痛が見られたので、肩甲骨間部⑫への照射を10分間に延長した。治療3ヵ月後、アミラーゼ値も基準値範囲内となり、背中痛もなくなった。それ以後3年間、光線治療を継続し、膝痛や腰痛がときどき出現するが、その都度、光線治療で治まっている。現在では慢性膵炎の症状はなく、糖尿病のコントロールも良好で、とくに合併症なども見られない。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著