ビタミンDがこれだけ重要という話 2
やはり日光が必要
日にあたる機会がまったくない原子力潜水艦の乗組員の血中ビタミンD濃度が、2ヶ月の航海でどの程度変化するかといった実験を行った結果、その値は平均13.7/mlから7.9/mlと約半分に減ってしまいました。また英国における65歳以上の長期入院患者を対象とした研究では、まったく日にあたらない寝たきりの高齢者の血中ビタミンD濃度は1.3/ml、ときどきあたる高齢者で4.3/mlでした。若年者の平均22.8/mlとして、どちらも非常に低い数値です。(「可視総合光線療法、理論と治験」黒田一明著)
高齢者は胃腸の機能が低下しているため、ビタミンDの薬剤を投与にしても消化吸収されにくい傾向にあり、そのため多量の薬剤を摂取することになれば副作用の危険性が大きくなります。これらの例に示されるように、日光の不足によってビタミンDの吸収がうまく行われないのは、夜間労働者などにも起こりやすい問題といえます。
皮膚で産生されたビタミンDは、肝臓や腎臓で代謝されることで活性化ビタミンDとなります。したがって肝臓や腎臓などの働きが悪ければビタミンDの吸収率は低下します。可視総合光線療法は肝臓の機能を高める効果も確認されており、そのような面からもビタミンDの吸収や機能活性に役立つと考えられます。
(財)光線研究所 (「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著)