胃ガン術後に見つかった緑内障の症状が安定
【治験症例 8】
胃ガン術後、緑内障/52歳・女性・保険外交員/身長157cm・体重46kg
◆症状の経過
51歳時、胃痛・胸やけがあり、病院の検査で胃ガンと診断され、手術(胃の5分の4を切除)を受けた。退院後から眼痛がときどき見られるようになり、受診した眼科で緑内障と診断された。視野狭窄の所見はなかったが、眼圧は両眼とも40mmHg(正常値:10∼21mmHg)と高く、点眼薬の使用を始めた。
胃ガン術後の体調改善、緑内障の進行防止を希望して、友人の紹介で当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
光線治療は自宅で毎日行った。光線治療前には眼圧が20~25mmHgと高めだったが、治療3週間で眼圧が10~15mmHgと下がり、眼科担当医が不思議そうな顔をした。
治療2ヵ月で、眼の充血や眼の周囲の重い感じが少なくなった。1日4~5回に分けて食事をとっているが、胃や胃の後ろあたりの重たい感じが少しずつとれて、外出する気力も出てきた。
光線治療1年後、胃の状態、便通など腹部症状はよく、体重はやっと1kg増え、緑内障も安定している。
◆コメント
手術を機会に体調を崩すことは少なくない。本治験例も胃ガンの術後、緑内障を発症した。胃ガンの再発不安に緑内障の不安も加わり、体調はさらに悪化した。
このような状況に対しては、まず充分な睡眠をとり、決して無理をせず休むことが大切である。光線照射は心地よい眠りを誘因するので、体力の回復に大きく寄与することが期待できる。
また、光線療法は緑内障に対して全身の血行改善と、利尿効果により、眼圧を下げるように作用する。本治験例はまだ1年目だが、眼圧は安定し、気力や体力が徐々に向上してきている。
●血圧(mmHg)
94/62(初診時)→ 92/60(3週間後)→ 98/56(2ヵ月後)→ 102/52(1年後)
●足裏温(℃)
右:27.2(初診時)→ 28.5(3週間後)→ 29.3(2ヵ月後)→ 30.4(1年後)
左:27.8(初診時)→ 28.7(3週間後)→ 30.1(2ヵ月後)→ 30.7(1年後)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著