ウィルスによる顔面神経麻痺が3ヵ月で完治

【治験症例 1】

 左顔面神経麻痺

 58歳・女性・主婦/身長150cm・体重61kg

◆症状の経過

 2年前の正月、前年暮からの微熱と咳がとれず、近所の医師に抗生物質を処方してもらった。3日間服用後、風邪の症状はとれたが、舌の左側がピリピリしてきて、翌日には左眼にも重い感じが出てきた。

 3日目には左眉がまったく動かなくなり、左瞼(まぶた)の開閉も不十分になった。左頬は下がり、口を開けても右上にひきつれた感じになった。病院で頭部CT検査を受けたが、脳に異常はなく、耳から入ったウイルスによる顔面神経麻痺と診断された。星状神経節ブロック療法を紹介され、1週間通院したが病状に変化がないため、20年前より慢性腎炎などの治療で愛用していた光線治療を行うため、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。

◆光線治療

 治療用カーボンは3002-5000番を使用し、両足裏部⑦・左頬部を各10分間、両膝部②・腰部⑥・後頭部③・左右咽喉部④を各5分間照射。⑦②⑥は集光器使用せず、後頭部③・左頬部は1号集光器使用。、④は2号集光器使用。

◆治療の経過

 自宅で毎日2回(朝晩)光線治療を行い、星状神経節ブロック注射も通院で毎日1回受けた。1ヵ月目には舌の違和感がとれ、左眉が上下に自由に動き、まばたきも普通になり、完全に閉眼できるようになった。ブロック注射の担当医は、こんなに短期間で効果が表れた症例は初めてだと驚いていた。左頬の麻痺はとれたが、圧痛と違和感(腫れた感じ)が残った。その後、ブロック注射は1週間に1~2回になったが、光線治療は1日2回治療を継続した。治療開始3ヵ月後には、左頬の違和感も完全になくなり完治した。

◆コメント 

 本治験例の女性は36歳ごろより、慢性腎炎の診断を受け、食事療法を行いながら経過をみた。38歳で光線治療を開始してからは尿蛋白も(-)になり、腎臓機能も正常範囲内で安定していたが、橋本病、全身の湿疹、膀胱炎、腰痛、膝関節症など、次々に体調の悪いところが出てきた。しかし、光線治療を併用することで、腎臓に負担をかけることなく(腎機能は正常値のまま)早期に治癒が見られていた。今回の左顔面神経麻痺の治癒も、ふだんから光線治療を継続してきた蓄積が、病院の医師が驚く早期の回復をもたらした症例である。

(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著

馬込沢うえだ鍼灸院

kiichiro2
  • 船橋市馬込沢で鍼灸院・光線療法院をやってます。
    慢性疾患をよくするためには、
    自己のもつ治癒力を高めることが非常に重要です。
    このブログでは主に光線療法について、
    日光を浴びることの重要性について綴っていきます。

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