前額部のひどいかゆみが完治
【治験症例 5】
左前額部の湿疹
67歳・男性・会社員/身長161cm・体重55kg
◆症状の経過
半年前から、左前額部、左側頭部に湿疹が現れた。
あまりのかゆみにかきむしり、湿疹の範囲が広がって、数日後には左眼のかゆみも現れた。皮膚の乾燥が強く、ゴワゴワしていたので馬油を塗ってみましたが、あまり効果がなかった。皮膚科てもしばらく通院したが、ほとんど効果がなかった。
痛がゆさから不眠ぎみの毎日となり、イライラ感とストレスも重なり、会社の仕事にも影響していた。
知人に光線治療を勧められ、当付属診療所を受診した。
◆光線治療
当所は3001-3002番の治療用カーボンを使用し、3週間後よりは3009-6004番の治療用カーボンを使用し、両足裏部⑦・両膝部②各10分間、腰部⑥(以上集光器使用せず)・左右咽喉部④(2号集光器使用)・後頭部③各5分間、左前額部・左側頭部(以上1号集光器使用)各10~15分間照射。
◆治療の経過
3001-3002番の治療用カーボンを使用して、自宅で光線治療を開始した。治療2週間後、かゆみは変化が見られなかったが、赤さが少し緩和した。
治療3週間後には、入浴後や大量に汗をかいたあとのかゆみが、以前より緩和した。そこで3009-6004番の治療用カーボンをに変更したところ、皮膚に浸透していく感じがして気持ちがよいので、以後はこの治療用カーボンを使用した。
治療1ヵ月半後、湿疹の赤みがとれてきれいになり、皮膚が乾燥している感じがなくなった。連続的だったかゆみも断続的となり、とくに光線治療中治療後2時間くらいは、ほとんどかゆみが現れなくなった。
治療2ヵ月後、前額部、側頭部のかゆみと赤さがなくなり、完治した。
◆コメント
当所(光線研究所付属診療所)初診時は、激しいかゆみによるイライラ感から、精神的なストレスも強く、加速度脈波からみた血行動態を表す得点も年齢平均より悪い値を示していた。
光線治療により湿疹の症状が改善し、加速度脈波の得点も平均年齢よりも改善した。収縮期血圧の高さは、痛がゆさからくる不眠が強いストレスを引き起こしたものと考えられるが、光線治療によって就寝時も安眠できるようになりストレスが解消したために下がったと思われる。
病院治療で改善が見られなかった顔面から頭部へかけての湿疹が、光線治療のみで改善した治験例である。
●血圧(mmHg)
120/94(初診時)→ 117/68(2ヵ月後)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著