筋肉疲労からの腰痛、肩甲骨部のこりや張りが改善
【治験症例 4】
腰痛、肩甲骨部の痛み
54歳・女性・主婦/身長156cm・体重59kg
◆症状の経過
50歳からスーパーマーケットでパートの仕事を始めた。最近、仕事で重い物を持つことが多くなってから、腰痛や肩甲骨の痛みが起こるようになってきた。
自宅近くの整形外科を受診し、診察・検査を受けたところ、骨には特別な異常がなく、仕事による筋肉の使いすぎと言われた。就寝時に寝返りを打ったり、起床時などに腰の痛みを強く感じていた。整形外科への通院は時間がなく困難であるので、実家の母に相談したところ光線治療を勧められ、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3001-4008番を使用し、両足裏部⑦・腰部⑥・後頭部③・左肩甲骨部各10分間、後大腿部㉚・両膝部②・腹部⑤各5分間照射。⑦②㉚⑤⑥以上集光器使用せず、③・左肩甲骨部以上1号集光器使用。
◆治療の経過
当所(光線研究所付属診療所)受診後、早速光線治療器を求め、自宅で毎日の治療を開始した。治療1週間ごろから、手足のむくみが減り、治療2週間ほどで腰部。首すじ部、左肩甲骨部のこりや張りが楽になった、就寝時の寝付きがよくなった。
治療3ヵ月で腰痛は大変楽になってきたが、パートの仕事は続けており、帰宅後は炊事などの家事もあって、以前ほど強くないが腰痛が見られる状況であった。
腰痛はその日により部位が違うので、その都度痛む部位に1号集光器使用を使用して20~30分間と長めに照射している。当初受診時は、寝返り時の痛みで目を覚ますほどの腰痛であったが、光線治療でそれが解消し、肩甲骨部の痛みもなく、また腰痛が悪化することもなくなり光線治療に感謝している。
◆コメント
本治験例はパートの仕事を始めてから、からだをよく使うため、筋肉疲労から頚、背中、腰部などに痛みが見られるようになったものである。筋肉疲労が長く続くと、脊椎の変形のほか、腰や膝にも負担が掛かり、筋肉痛や関節痛が見られるようになる。
このような病態(炎症)には、まず患部(筋肉)に血液を送り込む、すなわち血行を改善することが治癒を早める基本的な治療となる。
頻繁に投与される鎮痛剤は、一時的に痛みはとれるが、単に痛みを鈍くしているだけでなく、血行を悪化させるので、炎症治療の基本である血行改善が期待できず、むしろ治癒が長引いてしまう結果となる。
本治験例は、光線治療による血行改善とともに症状が改善し、治療3ヵ月で良好な体調となった。
●血圧(mmHg)
141/79(初診時)→ 132/69(1ヵ月後)→ 138/77(3ヵ月後)
●脈拍数(分)
80 (初診時)→ 77(1ヵ月後)→ 75(3ヵ月後)
●足裏温(℃)
右: 31.4(初診時)→ 32.3(1ヵ月後)→ 32.7(3ヵ月後)
左: 30.5(初診時)→ 31.9(1ヵ月後)→ 32.3(3ヵ月後)
●握力(kg)
右: 24(初診時)→ 25(1ヵ月後)→ 28(3ヵ月後)
左: 24(初診時)→ 23(1ヵ月後)→ 26(3ヵ月後)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著