疲労、冷え、粘膜、免疫 1
疲労と冷えと粘膜と免疫の関係
体温と免疫機能は深い関りがあります。免疫が正常に働ける体温が36.5℃。そこから体温が1℃上昇すると、白血球やリンパ球といった血球成分が活性化し免疫力が最大5~6倍にもなります。逆に1℃下がると免疫力はおおよそ30%下がり、さまざまな病気にかかりやすくなったり、細菌やウィルスに感染することで風邪を引きやすくなったりします。
病気になったときに発熱するのは、体温を上昇させることで免疫細胞を活性化し、体を正常な状態に保とうするためです。必要があって発熱しているわけですから、高熱による二次的障害が生じてしまわない限り、解熱剤などは使わないほうがいいといわれるのはこのためです。またそれ以上に大切なのは日ごろから体温を正常な状態に保ち、免疫力をアップして病気にかからないことです。
外界と接する部位には、眼、 鼻(呼吸器)、 口(消化器)、耳、鼻、肛門、泌尿・生殖器などがあり粘膜によって守られています。逆にいえば、これらは体が疲れたり冷えたりして免疫力が低下すると、炎症を起こしやすい部位でもあります。冷え症の人は、鼻などの呼吸器や、口を含む胃や腸などなの消化器、子宮や肛門の異常がみられる場合が多くあります。それ以外にも、冷えは自律神経系や内分泌系を乱しさまざまな病気を引き起こします。
可視総合光線療法
可視総合光線療法は、熱エネルギーを補給し深部温熱を上げると同時に、循環調節作用により各粘膜部位の血流をよくします。また、光化学作用(殺菌作用)、白血球の遊走および貪食作用(体内に侵入した異物を無力化させる作用)などの活発化により免疫機能を向上させ、炎症に働きかけます。
(財)光線研究所 (「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著)