ポリープ 2
ポリープの光線治療
ポリープと診断されると、悪性の度合いによっては切除が行われます。一方、悪性の程度が低い場合や良性の場合は経過観察となることが多くあります。このような場合には、状況に合わせて可視総合光線療法を行うことで、ポリープの消失や再発の防止が期待できます。
【治験例 1】
■鼻ポリープ(鼻茸)
◆56歳/女性
◆症状の経過:子供の頃から鼻が弱かったが、結婚して3人目の子供を出産した頃から、風邪をひきやすくなり、鼻づまりが長引くことが多くなった。耳鼻科の診察で副鼻腔炎および鼻ポリープが複数あると診断された。しばらく通院加療していたが、手術を勧められた。冷え症や腰痛などの症状もあり、姉に相談したところ当診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療:3001-5000番の治療用カーボンを使用し、両足裏部15分間、両足首部、両膝部、腰部、眼・鼻部各10分間、後頭部、腹部各5分間照射。
◆治療経過:治療開始後、冷え症が改善するとともに鼻づまり、くしゃみなどの鼻の症状と口の乾燥が改善した。治療6ヵ月後、耳鼻科の検査で鼻ポリープの数が少なくなり、残っているものも小さくなっているので手術は必要ないと診断された。その後腰痛も治り、鼻の調子もよいが、再発防止のために治療を継続している。
【治験例 2】
■声帯ポリープ
◆45歳/女性
◆症状の経過:子供の頃から扁桃炎や慢性の鼻炎、咽頭炎を繰り返していた。教師という仕事上、喋ることが多く、44歳頃より声がかすれるようになった。耳鼻咽喉科を受診したところ声帯ポリープと診断された。今のところ、まだ小さいので手術は必要ないといわれたが、声が出にくいのは職業柄、支障があった。友人に相談したころ当診療所(光線研究所付属診療所)を紹介された受診した。
◆光線治療:3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両膝部、左右咽喉部各10分間、腰部、口中部5分間照射。
◆治療経過:光線治療1ヵ月間で、のどの痛みが和らぎ違和感も軽減し鼻の調子もよく、声がでやすくなった。診察で声帯の腫脹が引いてきたといわれた。治療3ヵ月後、声のかすれはほとんどなく、かなり声が出るようになった。治療1年後では、鼻やのどの調子もよく、極端に大声を出さない限り、全く正常な状態に戻っている。
【治験例 3】
■大腸ポリープ
◆51歳/女性(身長 152㎝ 体重 50kg)
◆症状の経過:以前より胃下垂で胃重感などの症状があり、また便秘がちで胃腸の調子はよくなかった。50歳のとき、便の色が黒いことに気づき病院で検査を受けたところ、大腸ポリープと診断された。生検の結果、悪性ではなく手術の必要はないので、しばらく経過観察となった。知人の紹介で当診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療:1000-3001番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、背正中部各10分間、両膝部、腰部、右下腹部各5分間、左下腹部20分間照射。
◆治療経過:治療3ヵ月目までは、病院の内視鏡検査ではポリープが消失していると診断された。胃重感は軽減し、便秘は改善した。その後の検査でもポリープの再発は認められておらず、胃腸の調子もよい。体調維持のため、1000-4008番の治療用カーボンに変更し光線治療を継続している。
(財)ま光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著