糖尿病 6
【治験例 3】
■糖尿病性腎症
◆35歳/男性(身長 161㎝ 体重 50kg)
◆症状の経過:9歳のとき糖尿病の診断を受け、12歳よりインスリン治療を始めた。その後、症状の進行もなく推移したが、26歳のとき眼底出血を起こし腎機能にも障害が出始めた。知人の紹介で当診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療:3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両膝部各10分間、腰部、背正中部、後頭部、左右こめかみ部各5分間照射。
◆治療経過:自宅で光線治療を開始した。消失していた腱反射が認められるようになった。また朝の起床時みられた吐き気もなくなり、気分がよく体調もよくなった。治療開始前2mg/dlであった※血清クレアチニン値は、徐々に上昇し5年後には7~8mg/dlになったが、光線治療継続によりその進行はゆるやかで、自覚症状はなく体調は良好である。血糖値は120~130mg/dlと正常範囲でコントロールされている。
※血清クレアチニン:クレアチニンは筋肉に含まれているタンパク質の老廃物。 本来は、尿素窒素と同様に腎臓の糸球体でろ過され尿中に排泄されるが、腎臓の機能が低下すると尿中に排泄される量が減少し、血液中に クレアチニンが溜まる。 腎臓の機能の低下とともに、 血清クレアチニンの値は高くなってくる。基準値は男性1.2mg/dl以下、女性1.0mg/dl以下。 患者の状態によって異なるが、8.0mg/dl以上となると透析導入が検討される。
【治験例 4】
■糖尿病・狭心症
◆60歳/女性(身長 155㎝ 体重 56kg)
◆症状の経過:43歳の頃から糖尿病(血糖値120~160mg/dl)と高血圧症(180/95mmHg)で病院の治療を受けていた。その後55歳頃から狭心症の症状がみられるようになった。薬による血糖値コントロールが不良で、足の冷えが強く、腰痛もあるため当診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療:3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両足首部、両膝部、腰部各10分間、後頭部、背正中部各5分間照射。
◆治療経過:治療3ヵ月後には、腰痛や膝痛は改善した。しかし、胸部圧迫感、息切れなどの狭心症の症状が続いたため、1日おきに背正中部に替え、肩甲骨間部10分間、後頭部に替え左右咽喉部各5分間の照射を行った。光線治療5年経過したが高血圧、糖尿病、狭心症の少陽は安定しており、血糖値も良好である。光線療法とともい運動療法といて毎日1万歩の歩行を行っている。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著