糖尿病 3
糖尿病の治療
糖尿病の治療は、インスリンの不足によって起こる代謝異常を、正常に戻すことです。食事療法および運動療法は、その解消に役立つ糖尿病の基本的治療です。
糖尿病の病型によって、治療法に多少の違いはありますが、食事療法、運動療法によっても血糖コントロールが不十分な症例には、インスリン、血糖降下剤が必要になります。これらインスリン注射や経口剤などの薬は保存的な手段であり、あくまでも食事療法が基本となります。
運動療法は、インスリンの働きを助ける一つの方法で、重大な合併症のない症例では、毎日の運動を根気よく長期間持続することが大切です。
糖尿病の光線治療
可視総合光線療法は、光線照射によって、血液の循環を良好にするとともに、皮膚で産生されたビタミンDの関節作用によってインスリンの分泌を改善し、代謝異常および各合併症を是正します。
可視総合光線療法は、いずれの病型の糖尿病にも適応しますが、糖尿病の基本治療である食事療法が不良ですと、その効果は半減します。
なお、すでにインスリン注射や血糖降下剤を使用しているときに可視総合光線療法を行うと、両方の作用で血糖値が下がりすぎて、時には低血糖状態(動悸、不安、発汗、振せん)をみるようになることになりかねません。したがって、このような場合には、定期的に血糖値を調べ、血糖値の下降がみられたときには、担当医と相談してインスリン経口剤などの減量あるいは中止をするようにします。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著