家庭血圧測定の意義
血圧が正常な人でも、病院で測定した血圧が、家庭で測定した血圧よりも高くなることはよく経験することです。血圧は精神的影響だけでなく、日常の生活にともない昼は高く、夜は睡眠により低くなるという日内変動があります。高血圧患者では、血圧変動を知るため1日中自動血圧計をつけて自由行動下の血圧を測定することがあります。この測定の血圧値や変動は、降圧剤の種類や量、回数を決めるのに役立ち、また降圧剤の効きすぎや不必要な降圧などの効果判定にも参考になり、たいへん意義のある測定といえます。しかし、だれもがいつでもこの測定を行うわけにはいきません。そこでこの測定に替わる血圧測定が大切になります。周2~3回家庭で朝起床後1時間以内と就寝前1時間くらいの2回、上腕の血圧計で測定した血圧値は自由行動下の血圧測定と同様にたいへん参考になります。自分の血圧変動や適正な血圧管理のために家庭血圧測定を行ってみましょう。
財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著
※薬剤によって血圧を下げることは、末梢への血流を不足させ脳梗塞などのリスクを高めるといった指摘もあります。