
熱ショックタンパク(HSP)と可視総合光線療法 3
【治療例 2】
やけど
77歳 女性 主婦 159㎝ 59㎏
◆症状の経過
料理中にコンロの火が服に燃え移り、左腕から左脇の下、首の方までやけどをした。すぐに水で冷やして皮膚科を受診。2カ月間毎日通院して、消毒と塗り薬を塗っていたが、左脇と左上腕の内側はジュクジュクして潰瘍状態で、痛みもあり治りが悪かった。そんなとき、友人に光線治療の話を聞き、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3001-3002番を使用。照射部位は⑦②⑥(以上集光器使用せず)左胸部・左脇部・左上腕内側・左頸部(以上1号集光器使用)を4台の治療器で合計40分間の治療。
◆治療の経過
初めての当所での治療で、痛みがほとんどなくなり、もっともひどい上腕の潰瘍の傷跡も若干縮小した感じがあった。その後、平日には、ほぼ毎日通院治療を続けた。通院のたびに潰瘍部は縮小し、他のやけどの部の赤みも薄くなってきた。通院10回ほどのとき、皮膚科でも担当医に潰瘍部がとても小さくなってきたので驚かれた。通院20回、やけどの痕は残っているものの、赤みも薄くなり、潰瘍部の傷も塞がったので、一旦通院を中断した。2カ月後、左腕や脇の下のやけど痕が洋服にすれると痛みがでてきたので、通院を再開した。さらに通院20回で、すれる痛みも軽減、やけどの痕もさらに薄くなり、以降は光線治療器を用意して、自宅治療を始めた。
◆コメント
やけど受賞後、皮膚科の治療では改善思わしくなかったところ、光線治療を始めて回復の速度が劇的に早くなった症例です。光線治療によるHSP増加などが症状改善を促したと思われます。
光線研究 第652号 令和7年10月1日発行 一般財団法人 光線研究所