一酸化窒素(NO)と可視総合光線療法 3
【治療例 2】
頸動脈狭窄症
70歳 男性 会社員 165㎝ 56㎏
◆症状の経過
長年高血圧と脂質異常症の薬を服用していた。50歳代の時人間ドッグで、頸動脈狭窄症を指摘されたが、毎年の検査で軽度なため心配ないと言われていた。67歳のときに、めまいや耳鳴りを発症、脳は異状なく、はっきりした原因はわからなかったが、かかりつけ医には血行不良ではと言われた。光線治療は、知人に紹介され若い頃から何かあれば使っていたので、めまいの治療のため治療用カーボン3002-5000番を使用し⑦①②左右耳部⑰⑱の照射を始めた。めまいは1ヵ月くらいで治ったが、68歳の時に、50歳代から指摘されていた頸動脈狭窄症が、動脈の半分以上進んでいると指摘された。頸動脈狭窄症が思った以上に進行していたため当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診して治療相談をした。
◆光線治療
治療用カーボンは1000-3002番を使用。照射部位は⑦④各10分間、②⑤⑥③各5分間。
◆治療の経過
自宅で毎日頸動脈狭窄の光線治療を続けた。半年後の頸動脈のエコー検査で、狭窄が半分以下になっていて驚かれた。その後は定期検査で経過をみるのみになった。2年後のエコー検査でも頸動脈狭窄の進行は抑えられおり経過は良好である。
◆コメント
NOには動脈硬化の進行を抑制する作用があり、こうの症例では、光線治療でNOの産生が増えて、頸動脈効果の進行が抑えられ、さらには狭窄症の改善につながったと考えられます。
光線研究 第646号 令和6年10月1日発行 一般財団法人 光線研究所