眼疾患 3
【治験例 4】
■動眼神経麻痺
◆50歳/女性/(身長156㎝ 体重44kg)
◆症状の経過:突然左眼の眼球が内側に動かなくなった。その後まぶたも下垂し、目がふさがった。眼科で眼の奥の血種のための同動眼神経麻痺と診断された。38歳より人工透析を受けており、手術は難しいといわれ、ステロイド治療も効果がなかった。光線治療は、人工透析の合併症のために10年前から使用していた。今回は眼の治療のために光線研究所付属診療所を受診をした。
◆光線治療:3001-5000番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両足首部、左こめかみ部各10分間、両膝部、腰部、後頭部、右こめかみ部各5分間照射。両足裏部、両足首部、腰部は集光器使用せず、後頭部は1号集光器使用、左右こめかみ部は2号集光器使用。
◆治療経過:光線治療3ヵ月後、塞がっていた左眼の眼瞼下垂が治り、左眼球の動きもほぼ正常に戻った。眼科検査で血種の吸収が確認された。人工透析中でもあるので光線治療は引き続き継続している。
●動眼神経麻痺
眼球の動きをつかさどる2つの神経の内の1つ(もう1つは滑車神経)が麻痺することで現れる眼球の運動制限。眼瞼下垂、散瞳、複視などがみられる。原因として、外傷、脳脊髄疾患、腫瘍、感冒など、原因不明のものもある。
【治験例 5】
■滑車神経麻痺
◆52歳/女性
◆症状の経過:階段より転落し、頭部外傷性の滑車神経麻痺を起こした。退院後も複視が続き、斜め下を見ようとすると物が二重に見えた。ビタミン剤などの投薬を受け、経過を見て手術を行ったほうがよいといわれていた。打撲した肩、顎、腰の痛みもあったので、知人の紹介で光線研究所付属診療所を受診をした。
◆光線治療:3002-5000番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両足首(以上集光器使用せず)各10分間、肩甲間部(1号集光器使用)かく10分間、腹部(集光器使用せず)5分間照射。眼部は3001-5000番の治療用カーボンを使用し、肩甲間部(1号集光器使用)5分間と左右のこめかみ部(2号集光器使用)各5分間は1日おきに交互照射。
◆治療経過:治療開始3ヵ月間で肩、頚、腰の痛みは改善したが、複視の症状はあまり変化がなかった。治療8ヵ月頃から複視が改善し、階段を下るときの不安が少なくなり、1年後は不安なく階段を下ることができる。奇跡的な回復と主治医は驚いている。
●滑車神経麻痺
眼球の動きをつかさどる2つの神経の内の1つ(もう1つは滑車神経)が麻痺することで現れる眼球の運動制限。(垂直方向の眼球運動)。 原因は頭部外傷、または原因不明。 視界に2つの像が重複して見える(複視)が起きるのが特徴。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著