一酸化窒素(NO)と可視総合光線療法 4
【治療例 3】
脳梗塞後・心臓弁膜症
72歳 女性 主婦 157㎝ 47㎏
◆症状の経過
66歳の時に、字が上手く書けなくなり、趣味の水泳でも上手く泳げなくなったので病院を受診したところ脳梗塞と診断を受けた。幸い軽症なので入院はせずに、薬で様子をみることになった。しかし、後遺症でうまく字が書けない、泳げない、右目がひきつる、足の締め付けられるような痛みあるなどの症状で困っていた。光線治療は、30歳代の頃椎間板ヘルニアのときに、知人に勧められて時々使っていた。今回脳梗塞の後遺症を回復させたいと思い、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診。
◆光線治療
治療用カーボンは3002-5000番を使用。照射部位は⑦①②書く10分間、⑤⑥③④・右こめかみ部㊲を各5分間照射。
◆治療の経過
3ヵ月ほどは、週1回通院し、その後は自宅治療を毎日1時間以上続けた、後遺症は徐々に回復し、1年ほどですべてなくなった。3年後の検査で、脳梗塞の痕が全く無くなっていると驚かれた。しかし、検診で中度の心臓弁膜症(大動脈弁膜狭窄から石灰化)を指摘され、いずれ手術が必要と言われた。手術は避けたいので、再び当付属診療所を受診し、治療用カーボン3000-5000番で、⑦①②⑫各10分間、④各5分間、毎日自宅で心臓弁膜症の光線治療を始めて4年経ち、弁膜症での逆流はあるが、心臓の動きは良好なのでまだ手術しないで経過観察と言われている。脳梗塞の再発もない。とくに症状はないので、毎日プールで1000m以上泳いで良好な体調を維持している。
◆コメント
大動脈弁は動脈硬化によって狭窄や石灰化が起こりやすくなります。NOは動脈硬化の進行を抑える作用があるので、光線治療でNOの産生が増え、心臓弁膜症の経過が良くなり、脳梗塞の再発も抑えられていると思われます。
光線研究 第646号 令和6年10月1日発行 一般財団法人 光線研究所