生体リズムの調整と可視総合光線療法 5
【治療例 3】
喉頭浮腫 39歳 男性 170㎝ 63㎏
◆症状の経過
趣味の格闘技の稽古で首を圧迫された直後から、水を飲む際にのどに違和感があった。あまり気にしていなかったが、その日の夕食後より、のどの痛みが激しくなり、唾液を飲むたびにのどに激痛が生じた。その晩は一睡も出来ず、出勤前に光線照射を行うことにしたが、上司に諭されて病院へ直行。急性声帯炎と診断。喉頭浮腫を起こしており、気道が塞がれ窒息死の可能性があり、緊急で気管切開が必要と言われた。「大切な仕事がある」と断ろうとしたが、声が出なかった。発熱は無く、spo2(血中酸素濃度)は97%で呼吸苦も無かったので、診察した医師には「自己責任で」改めて文書で断り、直後より養生を心がけるようにした。
◆光線療法
治療用カーボン:3001-4008番を使用。
⑦①②(以上集光器使用せず)、のど正面、④、口中部⑧(以上2号集光器使用)4台の治療器を使用し合計30~40分間照射。
※幹部へは30㎝以上離して照射。
◆治療の経過
病院受診の帰りは、天気が良かったので日光浴で体を休めた。忙しさで睡眠時間を削り生体リズムが乱れた生活が続いたことに気づき、早寝早起きで朝日を浴びて本来の生活リズムを取り戻すようにした。発症後五日後、のどの痛みが軽減し飲食が少し可能になったが声は出ず、首の皮膚が変色し腫れて寝返りも出来なかった。光線照射の再開で、その日は久々に熟睡でき、朝には首の腫れが軽減していた。翌日には、声が少し出るようになった。さらに翌日には、声がより出て仕事にも復帰。以後1週間毎日同時刻に光線照射を続け生体リズムを調え、のどの痛みは消失、声が出せるようになった。その後は隔日に光線照射を続け、発症2ヵ月後、変色した皮膚も元通りになった。
※喉頭浮腫:喉頭とは「のどぼとけ」のところにある器官。喉頭に細菌感染を起こし炎症が生じると、喉頭の粘膜が腫脹し喉頭浮腫となる。喉頭蓋に炎症が起きた状態を急性喉頭蓋炎と言い、声帯を塞ぎ窒息の恐れがあり大変危険な病気で直ちに病院で治療(場合により緊急の気管切開術)を受ける必要がある。
光線研究 第645号 令和6年8月1日発行 一般財団法人 光線研究所