心不全とその症状に対する可視総合光線療法 9
【治験例3】
63歳 男性 会社役員 心不全・高血圧症
◆症状の経過
48歳頃から咳が出るようになり、昼間の眠けもあり検査を受けた。結果、睡眠時無呼吸症候群と診断され、また、軽度大動脈弁狭窄症も指摘された。CPAP(睡眠時無呼吸症候群治療装置)の使用は不規則であった。53歳時、息切れ、疲労感、足の浮腫がみられ、大動脈弁狭窄症が悪化し心不全と診断。血圧も高く利尿剤、降圧剤で加療。親戚から心臓病に光線治療が良いと言われ当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診。
◆光線治療
治療用カーボン3000-5000番または5002-5002番を使用し、⑦②10分間、⑥⑫各5分間、①各5分間と腓腹筋部㉙5分間の交互照射。⑤5分間照射を適宜追加。
◆治療の経過
自宅で毎日治療を行う。光線治療とともに足が温まり、尿量が増えた。治療3ヵ月後、呼吸が楽になって、身体の浮腫がなくなり体重が2kg減った。歩行時、階段昇降時の際の息切れはなくなった。治療1年後、心拡大は縮小。その後経過はよかったが、58歳時、大動脈弁の機能低下が進行し大動脈弁置換術を受けた。退院後も光線治療を続け術後の回復は順調に経過。63歳の現在、心臓病の症状はなく安定している。足腰が弱らないようによく歩き、光線治療は週に3回おこなっている。
『光線研究 第635号』令和4年12月1日発行 一般社団法人 光線研究所