扁桃炎
~日本耳鼻咽喉科学会より~
のどの奥の左右両側にある扁桃が、細菌などの感染などにより炎症を起こしたものが「扁桃炎」です。扁桃は赤く腫れ、しばしば白い膿を持ちます。のどの強い痛み、つばを飲み込むときの強い痛みがあり、高熱を出すこともあり、安静が必要です。扁桃の膿を取ったり、うがい、抗菌薬の内服などで治療します。食事がとれないときは点滴をしたり、入院が必要になることがあります。扁桃炎で高熱を繰り返すときは、手術で扁桃を取る必要があります。
病巣感染:扁桃炎、副鼻腔炎、虫歯など慢性炎症があると、元々の病巣とは直接関係のない遠隔の諸臓器に反応性の器質的あるいは機能性の障害を起こすことがあり、これを「病巣感染」といいます。慢性扁桃炎とIA腎症の関係は有名ですが、他に関節リウマチなどの自己免病、尋常性乾癬などの難治性皮膚病、心筋梗塞症などの動脈硬化症性疾患など多くの疾患とも関係しています。
『光線研究 第630号』令和4年2月1日 一般社団法人 光線研究所発行