腫瘍マーカーが下降、リンパ節の腫れも縮小
【治験症例 9】
卵巣ガン術後
45歳・女性・主婦/身長167cm・体重48kg
◆症状の経過
子供がなく、夫とふたり暮らしの主婦。42歳時、生理痛で腹部をさすっていて、腹部の腫れに気づいた。病院で検査を受けたところ、卵巣ガンと診断され、すぐ右卵巣の手術を受け、抗ガン剤治療をさらに5クール行った。
最初の手術前には54kgあった体重は48kgに減り、体力も著しく低下し、何もする元気が出なかった。ガン再発の指標となる腫瘍マーカーのひとつが上昇しており、そけい部リンパ節も腫れていたので、ガンの再々発の不安と体調不良でつらい日々を送っていた。
光線治療は父や姉が以前より行っていたが、ガン術後によいと聞き、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは1000-4008番を使用し、両足裏部⑦・両足首部①各10分間、両膝部②・腰部⑥各5分間(以上集光器使用せず)、左右下腹部㉓㉔各10分間、後頭部③5分間(以上1号集光器使用)照射。
◆治療の経過
指導されたとおり、自宅で光線治療を毎日続けた。からだが徐々に温かくなり、からだが温まると家事などをやろうとする気力も出て、徐々に動けるようになった。腹の張りも緩和して、しだいにからだの不快感がとれ、元気も出てきた。高かった腫瘍マーカーの値も光線治療を開始してから上昇が抑えられ、治療後10ヵ月目に受けた検査では下降に転じた。そけい部リンパ節の腫れも小さくなり、病院の検査でも問題なかった。
現在、光線治療を開始して1年半になるが、病院の定期検査では問題はない。「光線をかけると元気になれる」と毎日しっかり光線治療を続けている。
◆コメント
からだが元気になり、よく動けるようになったので、骨への刺激も増えて骨量評価値がアップし、握力(筋力)も増えたものと思われる。なお、骨量評価(%)は、同生同年年齢の人を100とした場合の率を表している。
●足裏温(℃)
27.7(初診時)→ 32.3(半年後)→ 33.3(1年後)
●握力(kg)
右:20(初診時)→ 24(半年後)→ 30(1年後)
左:24(初診時)→ 27(半年後)→ 29(1年後)
●骨量評価(%)
77(初診時)→ - (半年後)→ 79(1年後)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著