高血圧症網膜症による眼底出血が改善
【治験症例 6】
高血圧症網膜症
72歳・女性・主婦
◆症状の経過
昨年3月に膀胱腫瘍の手術を受け、その後、急に右眼視野の中心が真っ黒に見えるようになり、視力も1.5から0.15まで低下した。
眼科の検査では、高血圧性網膜症による眼底出血と診断された。血圧は200/90mmHgであった。薬剤(降圧剤)による治療で血圧も下がり、眼底出血も止まったが、視野の中心部が黒く見える症状は治らなかった。遠近感がわからないので、ひとりで出歩くのが不安であった。
光線治療は、以前よりときどき行っていたが、今回は眼の治療のため、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3001-5000番を使用し、両足裏部⑦10分間、両足首部①・両膝部②(以上1号集光器使用)・左こめかみ部㉚各5分間、右こめかみ部㊲(以上2号集光器使用)10分間照射。
◆治療の経過
当所(光線研究所付属診療所)で治療した翌日、右眼視野の中心の黒色が、濃紺ぐらいに薄くなった。
その後、自宅治療を続け、治療のたびに薄皮をはぐように、視野にかかっていた色が薄くなった。治療2ヵ月後には、網戸を通して見ている程度まで回復した。
治療半年後には、視野中心部の色はすっかりとれて、直線がやや曲がって見えるものの、ほぼ正常に見えるようになった。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著