ストレスが原因の難聴が著明に改善
【治験症例 7】
右耳鳴り、難聴
26歳・男性・会社員/身長167cm・体重62kg
◆症状の経過
社会人になって以来、仕事の忙しさ、両親の病気などがあり、精神的ストレス、肉体疲労とともピークの状態にあった。1ヵ月前より食欲もなく、寝る前になると耳元でセミの鳴き声のような音がうるさく感じるようになり、疲れているのに熟睡できない日が続くようになった。
テレビの音が小さく感じ、会議での発言が聞き取りにくくなったので、耳鼻科を受診して検査を受けた。右耳鳴りと診断され、点滴治療に2週間通院したが、一向に改善がなかった。回転性の激しいめまいが現れたので、2週間の入院治療を行った。入院中にメニエール病と診断されたが、その後めまいは起こらなかった。
退院後も症状の改善があまり見られなかったため、両親の紹介で、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3002-5000番を使用し、両足裏部⑦・両膝部②(以上集光器使用せず)・後頭部③(1号集光器使用)・左耳部⑰各5分間、右耳部⑱・乳様突起部㊵(以上2号集光器使用)各10分間照射。
◆治療の経過
両親の光線治療器を使用し、自宅で毎日治療を行った。初回の治療後、いつもより熟睡することができ、久しぶりに起床時のだるさを感じなかった。
治療2週間後、昼間の耳鳴りは気にならない時間もあったが、難聴の状態に変化が見られなかったので、治療器をもう1台購入し、2台同時に照射することにした。2台で治療すると治療後の爽快感が倍増した。
治療開始1ヵ月後、耳鳴りは1週間のうち半分くらい止まっていることが多くなり、聴力も治療前より改善し、よく聞こえるようになった。2ヵ月後には、体調も万全になり、聴力も日常生活に不自由はなくなった。
◆コメント
疲労や過度のストレスはからだのバランスを崩して、多様な症状を出現させる。本治験例では、体調の崩れとともに聴力の異常が現れた。可視総合光線療法で体調を整えることで、からだが本来持っているホメオスタシス(生体恒常性機能)が働き、これらの症状の消退に結びついたと考えられる。
また、治療器2台を使用してからは、症状の改善が早く見られるようになっている。これは、光線照射量(刺激量)が増え、血液循環状態の改善がいっそう顕著になった結果、交感神経の緊張がとれて、自律神経の調節機能が充分に活動したためと考えられる。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著