下肢静脈瘤による潰瘍が完治
【治験症例 2】
下肢静脈瘤
56歳・女性・自営業/身長159cm・体重58kg
◆症状の経過
28歳時、第1子出産の後から下肢静脈瘤が見られ、出産のたびに静脈瘤が目立つようになった。さらに自営業の立ち仕事による負荷も加わり、45歳ごろからは左足首周囲に色素沈着、皮膚炎が見られるようになった。病院の薬を服用していたが症状は進行し、50歳ごには皮膚潰瘍ができるようになった。一時点滴治療を受けたが改善がなく、塗布薬で様子を見ていた。しかし、患部の痛みや滲出液が多く、友人の紹介で当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3001-4008番を使用、両足裏部⑦・両足首部①を各10分間、腓腹筋部㉙・両膝部②(以上集光器使用せず)・後頭部③(1号集光器使用)各5分間照射。患部(左足首内側)は1号集光器で20分間照射。
◆治療の経過
光線治療2週間で痛みが緩和、患部からの滲出液が減ってきた。治療1ヵ月で歩行時の痛みも軽快した。
下肢静脈瘤がの潰瘍部は改善し、順調な肉芽の形成がみられた。病院の担当医は植皮の必要はなくなったと、不思議そうにしていた。治療4ヵ月後、潰瘍は完治し、患部周囲の色素沈着も薄くなり、痛みやかゆみもなくなり、入浴が普通にできるようになった。本症例では光線治療継続により、血圧降下、皮膚温の上昇など、血行状態全般の改善が認められた。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著