血圧が安定し、膝の痛みや足のもつれも改善
【治験症例 3】
高血圧症、変形性膝関節症
73歳・女性・主婦/身長148cm・体重52kg
◆症状の経過
高血圧のため、50歳時から血圧降下剤を服用。62歳時、夫が脳出血で入院し、看病疲れと心労から脱力感、めまい、胸苦しさが強くなり、本人も入院。同室患者から光線療法の話を聞き、体力回復をはかるために、退院後、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボン3002-5000番を使用し、両足裏部⑦・両足首部①・両膝部②各10分間、腹部⑤・腰部⑥・後頭部③・左右咽喉部④各5分間照射。⑦①②⑤⑥以上集光器使用せず、③1号集光器使用。
◆治療の経過
当所の指示に沿って自宅で毎日光線治療を続け、4~5ヵ月間で体調は良好となった。その後も光線治療は定期的に続けた。
70歳をすぎてから血圧の変動が強くなり、足腰も弱ってきたので、73歳時から自宅治療とともに当所にも通院して、光線治療を受けるようになった。74歳ごろから血圧は比較的安定してきた。
膝痛、足のつれ、足首の腫れがあったが、その都度光線治療で治してきた。通院治療を開始し10年目(83歳)の現在、血圧は安定し、歩行はふつうにできるようになり、20~30分程度なら正座も可能な状態である。
◆コメント
高血圧の原因はいまだはっきりしていない本態性高血圧症で、胃潰瘍や気管支喘息などと同様に自律神経の影響を大きく受ける心身症のひとつである。本治験例は、夫の入院・介護を機会に体調を崩し、血圧が高く、変動するようになった。
その後は変形性膝関節症のため膝痛の症状があったが、光線治療により血圧は安定し、膝痛も楽になり、83歳の現在も元気で生活している。
●血圧(mmHg)
160/105(73歳)→ 140/84(76歳)→ 137(78歳)→ 123/80(80歳)→ 133/75(83歳)
●足裏温(℃)
右:29.1(73歳)→ 32.1(76歳)→ 32.2(78歳)→ 33.6(80歳)→ 34.0(83歳)
左:30.4(73歳)→ 32.6(76歳)→ 32.7(78歳)→ 33.5(80歳)→ 34.0(83歳)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著